労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
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  動向  
     
  2022年の働き方は「コロナ禍を経て、働き方は前進」/民間研究所調査
   

リクルートワークス研究所は8日、「全国就業実態パネル調査2022」結果を発表した。日本における働き方を5つの側面から分析し、「2022年はコロナ禍を経て働き方が再び前進した1年となった」と総括。「就業の安定」「ワークライフバランス」はともに上昇し、適切な労働時間で休暇取得も可能な働き方の実現に向けて一歩進んだと指摘。「学習・訓練」は、コロナ禍前の水準には至っていないものの回復傾向へ。対して、「ディーセントワーク」は低下傾向が続き、コロナ禍前
の水準に戻った。業務量は戻りつつあるなか、労働時間はコロナ禍を経て減少したことで、結果として時間あたりの業務負荷は高まったとしている。


   
   

  トラック運転手の労働時間等に関する調査結果を掲載/全日本トラック協会
   

全日本トラック協会は2日、ホームページに「第5回働き方改革モニタリング調査」結果を掲載した。同協会は、2024年度にドライバーの時間外労働時間が年960時間超となる事業者の割合をゼロにする目標を掲げているが、2022年10月時点の状況は、時間外労働(法定休日労働を含まない)が年960時間超のドライバーが「いる」が29.1%で、21年10月の27.1%からわずかだが増加。ドライバー以外の労働者では、年720時間超の労働者が「いる」は11.4%で、21年時よりわずかに低下した。

   
   

  高い賃上げ実現の背景、「粗利」に着目して分析/民間シンクタンクレポート
   

第一生命経済研究所は12日、レポート「賃上げ実現の『インフレ効果』〜賃上げしやすくなっている理由〜」を発表した。2023年春闘の高い賃上げ率の実現には、「財務分析すると、その背景には粗利が伸びやすく、人件費を増やす余地が高まったことがあると考えられる」と指摘。「これは、『インフレ効果』の一種であろう。企業規模別にみても、2022年度の中堅・中小企業の人件費も増加している」と述べている。

   
   

  夏のボーナス、前年より「増加」が4割弱/民間調査
   

帝国データバンクは9日、「2023年夏季賞与の動向アンケート」結果を発表した。2023年夏季賞与の支給状況について尋ねたところ、「賞与あり・増加する」が37.4%、「賞与あり・変わらない」が36.4%、「賞与あり・減少する」が9.3%で、「賞与あり」が計83.1%だった。従業員1人当たり平均支給額の前年からの変化は、平均2.4%増加。大企業で3.5%増、中小企業で2.2%増、小規模企業で2.4%増となった。

   
   

  「物価高倒産」が前年同期の5倍に、「建設業」が最多/民間調査
   

帝国データバンクは8日、「物価高倒産」動向調査の結果を発表した。2023年1月〜5月の「物価高倒産」は累計312件となり、前年同期(62件)の約5倍となった。312件を業種別にみると「建設業」(67件)がトップ。次いで「製造業」(66件)、「運輸業」(44件)、「小売業」(43件)、「卸売業」(41件)など。要因別では「原材料」30.7%が最多で食品やアパレル関連を中心に「製造業」で目立つ。次いで「エネルギーコスト」25.6%、「包装・資材」22.4%と続き、「運輸業」や「建設業」で多く見られた。

   
   

  図書館で働く非正規職員の処遇改善を自治体へ要望/日本図書館協会
   

日本図書館協会は7日、全国の自治体に宛てた要望書「図書館非正規職員の処遇についてのお願い」をホームページに掲載した。
同協会の調査によると、国内の公立図書館で働く職員の76%が雇用期間等が限定された「非正規職員」。要望書では、非正規職員について、専門性の観点からの賃金・労働条件の改善、雇用更新時の適正な運用(公募でなく勤務実績による能力実証)などを求め、低価格競争等による低すぎる委託費は、図書館サービスの質の低下を招くと警鐘を鳴らしている。 

   
   

  1〜5月の「人手不足」倒産、前年同期比2.4倍/民間調査
   

東京商工リサーチは13日、「人手不足」関連倒産に関するレポートを発表した。2023年1〜5月の「人手不足」関連倒産は累計56件(前年同期23件)と2.4倍に増加。1〜5月期では調査開始の2013年以降、深刻な人手不足が広がった2019年同期の65件に次いで2番目に多かった。
要因別では、56件のうち「求人難」22件、「人件費高騰」21件、「従業員退職」13件。前年(23件)は「求人難」14件、「従業員退職」9件が占め、「人件費高騰」はゼロだった。

   
   

  派遣社員のリスキリングについて調査/民間調査
   

パーソル総合研究所は14日、「派遣社員のリスキリングに関する定量調査」の結果を発表した。全国の男女就業者の「派遣社員」1,000人および「無期雇用社員(正規雇用)」1,000人を対象にインターネット調査を実施。
学びへの全般的な意欲は派遣社員と無期雇用社員で大きな差は見られないが、「学ぶためのお金の余裕」への課題感が派遣社員で高く、学習行動については、派遣社員の78.0%が「特に何も行っていない」と回答。学習時間も無期雇用社員のほうが約2倍多かった。派遣社員は無期雇用社員と比べ、スキルが蓄積されにくく、キャリアへの不安が全般的に高い傾向がある、などとしている。

   
   

  社長の平均年齢60.4歳、過去最高を更新/民間調査
   

帝国データバンクは15日、「全国『社長年齢』分調査(2022年)」結果を発表した。それによると、2022年時点の社長の平均年齢は60.4歳で、32年連続の上昇および過去最高を更新した。「50歳以上」の社長が8割を上回り、5年間で3ポイント上昇。業種別では「不動産」(62.5歳)が最も高い。都道府県別では、トップが「秋田県」(62.4歳)、最も低いのが「三重県」(59.1歳)だった。調査は、同社が保有する企業データ(約147万社)から抽出・集計・分析したもの。

   
   

  企業の人材確保、新型コロナ禍以降の変化の取り組みなど/日銀レポート
   

日本銀行は9日、「地域経済報告―さくらレポート」の別冊シリーズ「地域の企業における人材確保に向けた取り組み−新型コロナ禍以降の変化を中心に」を公表した。
日銀の本支店・事業所による聞き取り調査(2023年2月〜5月/約2000件)をもとに「賃上げの動き」「勤務環境の改善」「人材獲得の多様化」「ジョブ型雇用導入等人事制度改革」「リスキリングによる能力開発」等に関する企業の現状と取組事例などを紹介している。

   
   

  生成AIを「活用・検討している」企業、6割超え/民間調査
   

帝国データバンクは20日、「生成AIの活用に関する企業アンケート」結果を発表した。生成AI(人工知能)を「業務で活用している」企業は9.1%、「活用を検討している」は52.0%、「活用を検討していない」は 23.3%だった。「検討している」企業の7割程度が「イメージが湧かない」と回答しており、前向きに検討したいと考える一方で、現時点では業務での具体的な使い方やイメージが湧きにくいという実態を指摘している。
なお、「活用したことがある」「活用したい」生成AIは、ChatGPTなどの「文章・コード生成AI(総合型)」が93.1%で最多だった。

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p230608.pdf

   
   

  レポート「実質賃金を押し下げる交易損失問題」/民間研究所
   

第一生命経済研究所は16日、レポート「実質賃金を押し下げる交易損失問題〜賃上げでは解決できない難題〜」をHPに掲載した。
実質賃金と実質生産性の関係を分析し、両者の間にギャップを作る幾つかの要因 として「労働分配率の低下」と「デフレータの変化」を指摘。ただし労働分配率の 低下はそれほどのインパクトがなかったとして、デフレータの変化要因(交易条件の改善・悪化)が実質賃金の低下に影響を与えているとしている。

   
   

  開店前納品の慣行を見直し、ドライバー不足解消を目指す/日本百貨店協会
   

日本百貨店協会は23日、「2024年問題」に対応するため、百貨店、納品代行事業者、アパレル・ファッション事業者の総意で、開店前に商品納品を間に合わせる慣行を見直し、深夜の検品作業や早朝の集荷配送作業の時間を繰り下げることで、トラックドライバーの労働時間等の短縮を図るとしている。また、納品量が多い店舗については複数のトラックで開店前に納品していたが、1台のトラックによるピストン運行に切り替え、ドライバー不足の解消に努めていく方針。

   
   

  企業のDXへの取組み、業種別では「銀行」がトップ/民間調査
   

帝国データバンクは21日、企業のDXへの取り組みに関する動向調査結果を発表した。DXへの取組みに「すでに対応している」企業は16.4%、専門部署を置いている企業は3.5%にとどまっている。「すでに対応している」企業を従業員規模でみると「1,001人以上」で65.4%と約3分の2を占め、業種別では「銀行」が82.1%と突出して高い。正社員が「不足」の企業で対応が進むこと、小規模企業は“成長性”、中小企業は“生産性”が高いほど対応が進むことなども分かった。


   
   

  論文「わが国におけるフルタイム労働者の異質性と賃金上昇」掲載/日銀
   

日本銀行は19日、ホームページに論文「わが国におけるフルタイム労働者の異質性と賃金上昇−ミクロデータによる実証分析−」を掲載した。日本のフルタイム労働者を賃金構造の異なる2つのクラス(年功序列型の給与体系を持つ「内部労働市場」と企業間を移動する「外部労働市場」)に区分し、賃金上昇率の変動要因を分析している。

   
   

  7割弱の企業が非正規シニアを採用、「ドライバー」が最多/民間調査
   

マイナビは28日、「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査」結果を発表した。非正規雇用で外国人を採用している企業は約5割で、「コンビニ・スーパー」が最も高く、「ホテル・旅館」「飲食・フード」と続く。非正規雇用でシニア(65歳以上を想定)を採用している企業は66.4%。「ドライバー」で採用実施率・今後の採用意向ともに前年より増加し、2024年問題への対応がうかがえるとしている。非正規雇用のシニア層の「健康経営」の必要性を感じている割合は82.9%だが、取り組んでいるのは43.9%と半数以下にとどまっている。