労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
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■2020年3月
2月 1月  
 
     
  労使  
     
  2月の業況DI、新型コロナウイルス流行の影響等により大幅に悪化/日商LOBO調査
   

日本商工会議所は2月28日、「商工会議所LOBO(早期景気観測)調査」結果を発表した。2月の業況DI(全産業合計)はマイナス32.6で、前月比5.8ポイントの低下。新型コロナウイルス流行の影響が大きく、観光需要の落ち込みや国内客の客足減少を受けたサービス業や小売業をはじめ、生産や物流に影響が及んでいる製造業や卸売業の業況感が悪化した。根強い消費者の節約志向や深刻な人手不足、人件費の上昇、世界経済の先行き不透明感が依然として広く業況の押し下げ要因となっており、中小企業の業況改善に向けた動きには遅れが見られるとしている。

   
   

  賃上げ要求、平均8,985円(3.09%)/連合の要求集計
   

連合は5日、2020春季生活闘争の要求集計結果(3月2日午前10時時点)を発表した。すでに要求を提出した組合は3,421組合。このうち平均賃金方式で要求を提出し、金額が集計できる2,970組合の要求は、組合員加重平均で8,985円・3.09%(前年比289円・0.07ポイント減)。うち300人未満の中小組合1,949組合の要求水準は8,141円・3.22%(同280円・0.16ポイント減)。有期・短時間・契約等労働者の時給の要求賃上げ額は、組合員数加重平均で時給40.99円(同2.94円増)、月給では7,042円(同881円・3.31%増)。

   
   

  約7割の企業が、新型コロナウイルス感染症対応として、テレワークや在宅勤務を推奨/経団連調査
   

経団連は9日、会員企業に対する「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策各社の対応に関するフォローアップ調査」結果を発表した。感染症への対応としてテレワークや在宅勤務については、「実施している・実施予定」(68.6%)、「検討中」(19.3%)、「実施する予定はない」(12.1%)。時差出勤は、「実施している・実施予定」(93.5%)、子供の学校閉鎖等、従業員が家族への対応として休みを取りやすい環境の整備は、「実施している・実施予定」(86.7%)がそれぞれ最多。

   
   

  「新型コロナウイルス感染症対策における中小企業支援に関する緊急提言」を公表/日商
   

日本商工会議所は6日、「新型コロナウイルス感染症対策における中小企業支援に関する緊急提言」を発表した。特別貸付制度の創設など資金繰り支援、政府等の要請に伴い影響を受ける事業者への支援などの事業環境の整備など。雇用・労働対策では、雇用維持に向けた雇用調整助成金の受給要件の緩和、テレワークの活用推進、柔軟な働き方の導入促進、中小企業の新卒採用活動に対する支援、時間外労働の上限規制への柔軟な対応など。内閣総理大臣、厚生労働大臣等に提出し、働きかけていくとしている。

(緊急提言)
https://www.jcci.or.jp/chusho/20200306kinkyuuteigen.pdf

   
   

  大手組合の賃上げ獲得額は前年を292円下回る/金属労協ヤマ場の回答結果
   

2020春闘は3月11日、集中回答日を迎えた。自動車総連、電機連合、JAM、基幹労連、全電線の5産別で構成する金属労協(JCM、高倉明議長)がまとめた大手組合の最新の回答集計によると、賃上げを獲得した44組合の回答額の平均は1,060円で、昨年を292円下回っている。11日にネット会見を開いた金属労協の高倉議長は、「景気の底割れを回避するという労使の役割を一定程度、果たすことができた」などと評価した。(JILPT調査部)

   
   

  多くが昨年を下回る改善分、トヨタは正社員の改善分獲得ならず/自動車総連の主要組合のヤマ場回答
   

トヨタや日産などを含む自動車総連(高倉明会長)の大手主要12組合は11日、一斉に賃上げなどに関する回答を会社側から受け取った。賃金改善分の回答はヤマハ発動機では昨年を上回ったが、多くの組合は昨年水準を下回り、トヨタでは正社員の賃金改善分については獲得できなかった。(JILPT調査部)

   
   

  回答額にばらつき、日立労組は1,500円の水準引き上げを獲得/電機連合・中闘組合の妥結状況
   

大手電機メーカーの労働組合で構成する電機連合(野中孝泰委員長)の中央闘争組合13組織は11日、「開発・設計職基幹労働者」(30歳相当)の賃金水準引き上げについて、闘争行動に入るかどうかの判断基準とする歯止め基準の「1,000円以上」を満たす回答をそれぞれ会社から引き出した。回答金額はばらつき、日立労組などは1,500円を獲得する一方、富士通労組などは1,000円での決着となった。(JILPT調査部)

   
   

  大手先行組合の賃金改善分の回答は1,000円かやや昨年を下回る水準/JAMの大手主要組合の回答状況
   

機械・金属関連の労働組合が加盟する産別労組のJAM(安河内賢弘会長)では12日までに、コマツや島津など大手で構成する「先行グループ」の各単組が回答を引き出した。先行グループが獲得した賃金改善分はおおむね1,000円か、それをやや下回る水準となっている。(JILPT調査部)

   
   

  鉄鋼総合は賃金改善見送り、総合重工は1,000円の賃金改善/基幹労連傘下の大手組合
   

基幹労連(神田健一委員長)に加盟する大手労組の賃上げ交渉は、鉄鋼総合3社が賃金改善を見送る一方、総合重工は2020年度で1,000円の賃金改善の回答を受けた。非鉄総合では、2020年度について住友金属鉱山の労組が1,500円、三菱マテリアルの労組も600円の賃金改善を獲得した。(JILPT調査部)

   
   

  正社員の賃上げ回答は昨年を超える水準/UAゼンセンのヤマ場回答
   

繊維、化学、小売・流通や食品などの業界をカバーするUAゼンセン(松浦昭彦会長)では、12日午前10時時点で、正社員組合員は113組合、パートタイム組合員は73組合、契約社員は23組合が妥結した。正社員組合員について、ベアや賃金改善分など「賃金引き上げ分」の妥結額平均(単純)をみると2,147円(0.75%)で、昨年同時期の水準(1,977円)を上回った。パート時給引き上げでは、制度昇給も含めて妥結額平均が33.7円(3.29%)などとなっており、5年連続で正社員を上回る引き上げ率となっている。(JILPT調査部)

   
   

  「2020年春季労使交渉」についてコメント/経団連・同友会
   

経団連と経済同友会は、2020年春季労使交渉集中回答日の11日、会長名及び代表幹事名でそれぞれコメントを発表した。経団連は、新型コロナウイルスの感染拡大という困難な局面にあっても、ベースアップの実施や高水準の賞与・一時金の支給などの回答が多くみられたことを評価。経済同友会は、感染症等の影響で、経済の先行きに不透明感が増す中、賃上げと総合的な処遇改善の基調は堅持された、などとしている。

▽経団連/会長コメント
http://www.keidanren.or.jp/speech/comment/2020/0311.html
▽同友会/代表幹事コメント
https://www.doyukai.or.jp/chairmansmsg/comment/2019/200310_2005.html

   
 
   

  パート時給の引き上げ額が過去最高の水準に/連合
   

連合(神津里季生会長)は13日、本部で記者会見を開き、9日〜13日と設定した第一先行組合の回答状況について説明した。平均賃金方式でみた定期昇給相当分込みの賃上げ額の加重平均は5,841円(1.91%)で、昨年同時期を下回る水準となっている。一方、短時間労働者の時給引き上げ額の加重平均は31.68円で、加重平均での集計を開始した2015年以降で最高の水準となった。(JILPT調査部)

   
   

  グループ主要6社は平均2,000円で決着/NTT
   

NTTグループ各社の労使交渉は3月12日、NTT東日本、西日本、ドコモなどの主要6社で、正社員の月例賃金を前年と同水準の平均2,000円改善することで決着した。賃金改善は7年連続。一方、組合側が求めていた、60歳以上のフルタイム雇用への300万円以上の年収保証は議論を継続する。(JILPT調査部)

   
   

  報告書「Society 5.0時代を切り拓く人材の育成」を発表/経団連
   

経団連は17日、報告書「Society 5.0時代を切り拓く人材の育成」を発表した。報告書は、先進的な企業事例やアンケート調査結果等を踏まえ、Society 5.0時代の人材育成のあり方について取りまとめたもの。報告書では、「Society 5.0は、デジタル化に対応した「人間を中心とした創造社会」」であり、「その実現は、企業と働き手が継続的に新しい価値を社会に提供し、成長を積み重ねることで可能となる」とし、「これまで以上に産学がベクトルをあわせて協同していくことが不可欠」だとしている。昨年実施した「人材育成に関するアンケート調査」結果も紹介されている。

(概要)
http://www.keidanren.or.jp/policy/2020/021_gaiyo.pdf

   
   

  景気の現状、「後退している」が大幅に上昇/経済同友会
   

経済同友会は13日、経営トップ等を対象に実施した2020年3月の「景気定点観測アンケート調査」結果を発表した。景気の現状は、「後退している」が2.0%から28.3%へ大幅に上昇。同友会景気判断指数はマイナス6.4からマイナス45.2に低下した。雇用については、同友会雇用判断指数が、前回のマイナス26.7からマイナス19.0に上昇し、人手不足感が低下したとしている。

   
   

  単純平均4,703円、1.94%/国民春闘共闘委員会・第2回賃上げ集計
   

全労連や中立組合などでつくる国民春闘共闘委員会(代表幹事:小田川義和全労連議長)は3月23日、2020春闘の第2回賃上げ集計を公表した。それによると、19日までに527組合が回答を引き出し、有額回答のあった336組合の単純平均は4,703円、率で1.94%。加重平均では5,208円、1.91%となった。(JILPT調査部)

   
   

  中小組合の賃上げが額・率ともに全体を上回る/連合・第2回集計
   

連合は19日、「2020春季生活闘争・第2回回答集計結果」(19日午前10時時点)を発表した。平均賃金方式での定昇相当込みの賃上げ額(加重平均)は5,880円、率では1.94%(昨年同期比595円減・0.19ポイント減)、うち300人未満の中小組合は5,163円・2.03%(同20円減・0.01ポイント増)。この時期に、中小組合の賃上げ率が全体を上回るのは、2012闘争以来8年ぶり。