労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2008年9月
8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
 
 
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  労使  
     
  新組織は「自治労以外」の名称に/自治労定期大会
   
自治労(約95万人)は8月28、29の両日、千葉市で定期大会を開き、自治体確定闘争の推進、公共サービスの再構築(次期臨時国会における公共サービス基本法成立)、地方分権改革下における公共サービス産別の再編強化、社会保険庁の日本年金機構への移行に伴う雇用確保――など15本を柱とする当面の闘争方針等を決めた。また、都市交、全水道との2010年秋の組織統合に向けた名称問題について、「『自治労』以外の新たな産別名称の選択を基本に今後の協議に臨む」方針も正式に決定した。
   
   

  新議長に西原浩一郎・日産労連会長を選出/金属労協定期大会
   
自動車、電機、鉄鋼・造船などの産別労組でつくる金属労協(IMF・JC、約200万人)は2日、都内で定期大会を開き、「金属産業にふさわしい労働条件の確立」などを重点課題とする向こう2年間の運動方針を決めた。役員改選では、加藤裕治・自動車総連会長(トヨタ労連)が議長を退任し、後任に西原浩一郎・日産労連会長を選出した。
   
   

  実質賃金維持・確保の観点で要求を/JAM定期大会
   
中堅・中小の金属機械メーカーを多く組織するJAM(約39万人)は8月28、29の両日、熱海市で定期大会を開き、昨年決めた向こう2年間の運動方針を補強する2009年度活動方針を決めた。長時間・過重労働や格差の是正などの取組みを進める。09春闘について河野会長は、「実質賃金維持・確保の観点からベア要求を基本とする」などと述べ、物価上昇分を含む賃上げ要求案の策定に意欲を示した。
   
   

  「日雇派遣の原則禁止」に対する意見書を発表/経済同友会
   
経済同友会は3日、与党、厚生労働省などが検討を開始している「『日雇派遣』の原則禁止案」に対する意見を発表した。「日雇い派遣」を原則禁止しても全てが直接雇用にシフトできる保証はなく、多くが失業に繋がる恐れがあると指摘。問題の解決には(1)派遣会社のコンプライアンス違反に対する厳格な処分(2)危険が伴う業務の日雇派遣の禁止(3)日雇派遣労働者への新たな支援制度の導入(4)職種別賃金開示の義務化、が求められるとしている。
   
   

  西原会長、相原事務局長の新体制でスタート/自動車総連定期大会
   
自動車総連は4、5の両日、東京・新宿で定期大会を開き、向こう2年間の運動方針や中期的な観点から道路・交通政策に関する基本スタンスを示す7つの提言を確認した。役員改選では会長・事務局長を新たに選出し、西原浩一郎会長(日産労連)、相原康伸事務局長(全トヨタ労連)の新体制をスタートさせた。
   
   

  物価上昇への対応をめぐり討論/基幹労連定期大会
   
鉄鋼、造船重機、非鉄金属の労組でつくる基幹労連は4、5の両日、都内で定期大会を開き、向こう2年間の運動方針を確認した。内藤委員長は、「08年度の過年度物価上昇率は1%強程度と言われており、予測の範疇だ」などと述べ、来春闘では2年サイクルの労働条件改善交渉の下で中小組合の格差改善と一時金を中心に取り組む考えを表明したが、討論では物価上昇への対応に関する意見が相次いだ。
   
   

  09春闘に向け秋口から早めの準備を/フード連合定期大会
   
食品産業関係の労働組合で構成し、中小企業の労組が8割を占めるフード連合は8日、都内で定期大会(中間年)を開催し、当面の取り組み方針などを確認した。渡邉会長はあいさつなかで来春闘に向けて、「景気の停滞、物価の上昇、業績の悪化に見舞われる中で厳しい闘いとなるだろうが、労組の真価が問われるとき。来春闘を自らの闘いとするには秋口から早めの準備に入ることが重要だ」などと強調した。
   
   

  大卒事務系の初任給上昇額、2年連続で1,000円超す/日本経団連
   
日本経団連は9日、2008年3月卒の「新規学卒者決定初任給調査」結果を発表した。大卒事務系の初任給水準は20万6,969円で、前年に比べ1,191円上昇。上昇額は2年連続で1,000円を超えている。前年の初任給を据え置いた企業の割合は52.0%と、1999年から10年連続で5割を上回っているが、2003年の91.4%をピークに5年連続で減少している。
   
   

  来年の闘争は少なくとも物価上昇分の確保を/UIゼンセン同盟定期大会
   
繊維や化学、流通、外食サービスなど幅広い産業を組織する民間最大の産別労組、UIゼンセン同盟(103.7万人)は10〜11日、東京・新宿で定期大会を開催し、向こう2年間の運動方針等を決めた。挨拶した落合会長は来春の賃上げ要求の考え方について、「少なくとも物価上昇分は確保し、それを全体に波及する義務が労組にはある」などと強調した。
   
   

  出所者就労、財界が支援/NPOつくり雇用増やす
   
刑務所を出所した人たちの就労を支援し、経済的に自立させて再犯を食い止めようと、元経団連会長の今井敬・新日本製鉄名誉会長ら経済界のメンバーが中心となり、特定非営利活動法人(NPO法人)「全国就労支援事業者機構」を5日に発足させた。出所者らの就労を支援するNPO法人は初めて。(共同通信)
   
   

  「ジョブ・カード協力企業」一覧を公表/日本商工会議所
   
日本商工会議所は9日、今年4月にスタートした「ジョブ・カード制度」を活用して人材の育成・確保を図ろうとする企業417社のうち、378社の企業名等を公表した。417社の約7割は中小企業。ジョブ・カード制度のプログラム「有期実習型訓練」には5社が協力している。 同制度は、正社員の経験が少ない求職者がハローワーク等のコンサルタントの支援を受けながら、職務・教育訓練歴などの情報をまとめて「ジョブ・カード」に記載し、自らの職業能力を具体的に提示することで求人企業とのマッチング促進を目的としている。
   
   

  09年税制改正に向け「子育て世帯支援税制」創設など提言/経団連
   
日本経団連は16日、2009年度税制改正に関する提言を発表した。所得税について、中低所得者層の子育て世帯への集中的支援が必要として「子育て世帯支援税制」の創設を提唱。具体的には、現行の扶養控除を税額控除に組み替え、子どもの数に応じて累進的に厚みの増す税額控除制度を導入する。配偶者控除等については、女性の活躍を促進する観点から検討を進めるべきとした。
   
   

  国が関与すべき職業訓練について提言/日本商工会議所
   
日本商工会議所は12日、雇用・能力開発機構の法人存廃についての検討が行われているのを踏まえ、国が関与すべき職業訓練に関する意見を公表した。就職困難者に対する職業訓練や高度な設備を必要とする訓練等には国の関与や明確な戦略が必要だと指摘。国と地方自治体の役割分担を精査し、民間活用による改善など、徹底的に見直した上で同機構の職業訓練を実施すべきと主張している。
   
   

  期間従業員の加入完了へ/全トヨタ労連が定期大会
   
トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会(約30万6,000人)は12日、名古屋市で定期大会を開き、期間従業員やパート従業員の組合員化を今後1年間で完了することを柱とした運動方針を提案した。正規社員と非正規社員間の格差問題が背景にあり、職場の不公平感を是正するのが狙い。東正元会長は「これまで加盟30組合で組合員化を実現したが、これからが本番。協力をお願いしたい」と呼び掛けた。(共同通信)
   
   

  約6割が「裁判員休暇制度」を導入/日本経団連アンケート
   
日本経団連は17日、一部会員企業に対して実施した「裁判員休暇制度に関するアンケート集計結果」を発表した。それによると、社員が裁判員に選ばれた際の特別休暇制度について「導入済み」または「導入を決定済み」の企業は63%。残りの37%も「導入を検討」している。同休暇を「有給」とする企業は全体の86%、「無給」が2%、「未定」が12%だった。
   
   

  子育て支援のための税制拡充など要望/09年度税制改正で日商
   
日本商工会議所はこのほど、2009年度税制改正に関する要望を発表した。「少子化対策・子育て支援のための税制の拡充」については、ベビーシッター代など子育てに必要な費用の所得控除の創設を要望。この他に、事業所内託児施設の資産に係る割増償却制度の拡充・延長や、従業員を対象とする育児支援サービスの提供に要する経費の法人税控除などを求めている。
   
   

  自民、民主両党の政策評価の結果を公表/日本経団連
   
日本経団連は17日、自民党と民主党に対する政策評価の結果を公表した。評価はA〜Eの5段階評価で、「個人の多様な力を活かす雇用・就労の促進」の項目については、自民党が「政策の合致度」「取り組み」「実績」ともにC、民主党は「政策の合致度」「取り組み」ともD(「実績」は評価なし)としている。対象期間は07年11月から08年8月末まで。
   
   

  景気の現状「後退している」96%、10年ぶりの高水準/同友会調査
   
経済同友会は17日、会員である経営トップらを対象にした「景気定点観測アンケート調査」の結果を発表した。景気の現状について「後退している」と答えたのは31.5%で、前回(6月調査)と比べ23.4ポイントの増加。「緩やかに後退」の64.4%を合わせると95.9%となり、日本長期信用銀行が経営破綻した1998年10月調査(96.7%)以来の水準となった。
   
   

  年金の「全額税方式」導入と消費税引き上げを/経団連会長が講演
   
日本経団連の御手洗会長は17日、都内で「日本経済の現状と課題」について講演した。同氏は、今後の日本の最重要課題として「税・財政・社会保障制度の一体改革」を強調。基礎年金の財源を全て税金で賄う「全額税方式」の導入や消費税率引き上げの必要性を訴えた。
   
   

  労組が「ものづくり教室」計画/小中高校生対象に
   
子どものころから「ものづくり」に興味を持ってもらい、将来の人材確保につなげようと、機械、金属などの中小企業の労働組合でつくる産別労組「JAM」(38万1,000人)が、小中高校生に製造業の現場に触れてもらう「ものづくり教室」を計画している。(共同通信)
   
   

  85.4%が「何らかの賃上げ」を実施/日本経団連調査
   
日本経団連は19日、「2008年春季労使交渉・協議に関するトップ・マネジメントのアンケート調査結果」を発表した。それによると、非管理職の賃金について85.4%の企業が、ベア・定昇など「何らかの賃上げを実施」と回答。一方、有期雇用従業員の賃金・手当を増額したのは48.1%となっている。