労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2008年7月
6月 5月 4月 3月 2月 1月
 
 
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  行政  
     
  「骨太の方針2008」を閣議決定/「全員参加の社会」の実現目指す
   
政府は6月27日の閣議で「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2008」を決定した。副題は「開かれた国、全員参加の成長、環境との共生」。同方針のうち「成長力の強化」では、働く意欲のあるすべての人々が能力を発揮する「全員参加の社会」を実現するため、2010年までに220万人の雇用充実を明示した「新雇用戦略」や、2020年を目途に留学生数を30万人とする「教育の国際化」などを盛り込んでいる。

(経済財政諮問会議サイト)
http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2008/decision0627.html
▽連合事務局長談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2008/20080627_1214562141.html
   
   

  厚生労働省にシンボルマーク/改革の一環として
   
舛添厚生労働相は1日の記者会見で厚生労働省のシンボルマークを発表した。同省では改革の一環としてシンボルマークを作成することとし、3月から公募を開始。このほど「人生85年ビジョン懇談会」のメンバーにより最優秀作品が選ばれた。作品は、男女が手を取り合って喜ぶ姿をモチーフに幸福を表すハートの図を織り込んでいる。
   
   

  「地域若者サポートステーション」、実施団体を追加指定/厚労省
   
厚生労働省は6月27日、「地域若者サポートステーション事業」の実施団体に2法人を追加指定した。指定を受けたのは和歌山県の「NPO法人ハートツリー」と兵庫県の「NPO法人こうべユースネット」。この2法人を含め2008年度は全国77カ所に地域若者サポートステーションが設置される。
   
   

  延べ16万人を無償で使う/ヤマダ電機に排除措置命令
   
納入業者約250社から延べ約16万6,000人を派遣させ、商品搬入や陳列、販売を無報酬で手伝わせたなどとして、公正取引委員会は6月30日、独禁法違反(優越的地位の乱用)で、家電量販店最大手のヤマダ電機に、行為の中止と再発防止を求める排除措置命令を出した。(共同通信)
   
   

  NOVA元社長を書類送検/月給1億不払い容疑
   
英会話学校NOVA(破産手続き中)の外国人講師や日本人スタッフに月給を支払わなかったとして、大阪労働局は6月30日、労働基準法違反(賃金不払い)容疑で、元社長猿橋望容疑者(56)=大阪府警が業務上横領容疑で逮捕=と法人としてのNOVAを書類送検した。(共同通信)
   
   

  組合側の再審査申し立てを棄却/福島健康管理センター事件で中労委
   
社会保険庁、整理機構、全社連および健康管理センターが、同センターの廃止・売却に伴う雇用等についての団体交渉に応じなかったことは不当労働行為にあたるとして救済申立てがあった事件で、中央労働委員会は6月26日、命令書を交付した。社保庁、整理機構、センターを労組法上の使用者と認めず、全社連については従来の労使慣行を理由に団交申入れを拒否し得るものなどとした初審命令を維持し、組合側の申し立てを棄却した。
   
   

  育児社員の短時間勤務や残業免除で法整備を/厚労省研究会
   
厚生労働省は1日、「今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会」の報告書をとりまとめた。報告書は、依然として育児休業後の両立が難しい現状や男性の育児への関わりの不十分さを指摘。短時間勤務と残業免除を労働者が選択できる制度の整備や、出産後8週間に父親が取得する育児休業を「パパ休暇」として普及・促進することなどを求めている。

◇JILPT月刊誌『ビジネス・レーバー・トレンド』
特集:仕事と子育ての両立(2008年6月号)
http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/bn/2008-06/index.html
特集:両立支援策と企業経営への影響(2007年3月号)
http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/bn/2007-03/
   
   

  年末答申に向け「中間とりまとめ」を発表/規制改革会議
   
政府の規制改革会議は2日、中間とりまとめを発表した。年末答申に向けた問題提起として、労働分野では労働者派遣法、最低賃金法、解雇権濫用法理などの見直しを検討するよう指摘。このうち派遣法については「派遣を臨時的、一時的な需給調整制度として例外視する法律」から「労働市場の環境変化に合わせて派遣が有効活用されるための法律」へ転換していくよう見直しの検討を求めている。

(資料一覧)
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/publication/index.html#opinion4
   
   

  「教育振興基本計画」を閣議決定/今後5年の施策を示す
   
政府は1日の閣議で、今後5年間で取り組むべき施策などを示す「教育振興基本計画」を決定した。重点事項として「キャリア教育の推進」「大学等の教育力の強化」「卓越した教育研究拠点の形成と大学等の国際化の推進」など9項目を明記。すべての専門高校での職業教育の活性化、大学等での社会人受入れの促進などを盛り込んでいる。
   
   

  「経済の若返り」に向け、人材移動の促進を/経済財政諮問会議専門調査会
   
政府の経済財政諮問会議の「構造変化と日本経済」専門調査会は2日、日本が目指すべき10年後の経済社会の姿を示した報告書を発表した。このなかで、日本経済は多くの部門で競争力が低下していると指摘。成長軌道を確立するためには、経済システムの「若返り」が不可欠として、世界の技術・人材・情報が集まる活動拠点を形成し、業種や分野・官民のタテ割りの壁を越えた人材の移動を促進していくべきだと提言している。
   
   

  雇用保険の基本手当の日額など引き下げ/厚労省
   
厚生労働省は3日、雇用保険の基本手当の日額(最低額と最高額)や高年齢雇用継続給付の支給限度額などを引き下げると発表した。これは雇用保険法に基づく措置で、毎月勤労統計の2007年度の平均給与額が前年度より約0.6%低下したため、この低下率に応じて引き下げるもの。8月1日から適用される。
   
   

  添乗員に残業代支給を/JTB子会社に是正勧告
   
東京労働局中央労働基準監督署が、JTB子会社の添乗員派遣会社「JTBサポートインターナショナル」に対し、添乗員への「みなし労働制」適用は不適切だとして、労働基準法違反で未払い残業代などを支払うよう是正勧告していたことが2日、分かった。(共同通信)

▽派遣添乗員の労働環境改善要請/日本添乗サービス協会(6月10日)
http://www.tcsa.or.jp/pdf/tcsa_doc1.pdf
   
   

  「日雇い派遣の原則禁止」など提言/与党プロジェクトチーム
   
与党の「新雇用対策に関するプロジェクトチーム」は8日、労働者派遣制度の見直しに関する提言をまとめた。日雇い派遣は、特定業務を除き原則禁止と明記。そのほか、派遣会社のマージン率の公開義務、グループ内企業への「専ら派遣」の一定の規制、偽装請負・違法派遣に対する行政措置の強化などを盛り込んでいる。

▽派遣ユニオンの見解
http://haken-net.or.jp/modules/news/article.php?storyid=28
▽日本経団連会長の記者会見(7日)発言要旨
http://www.keidanren.or.jp/japanese/speech/kaiken/2008/0707.html
▽「労働者派遣事業の適正な運営に向けて」/日本人材派遣協会 
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/pdf/20080530.pdf
▽「労働者派遣事業関係業務取扱要領」改正について/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou/index.html
   
   

  労使の話合い事項、「健康管理」や「職場環境」が増加/厚労省調査
   
厚生労働省は4日、労働組合を対象に実施した「2007年団体交渉と労働争議に関する実態調査」結果を発表した。それによると、労使間の話合いで上位を占めた事項は「雇用・人事」「賃金」「労働時間」など。02年の前回調査との比較では、「健康管理」「職場環境」「賃金額の改定」を取り上げた組合の割合が増加し、「経営環境悪化時の雇用確保の方策」「希望退職者の募集・解雇」「企業組織の再編・縮小」が減少した。
   
   

  トヨタ社員の過労死を認定/新車開発担当で長時間労働
   
2006年1月に「虚血性心疾患」のため愛知県豊田市の自宅で亡くなったトヨタ自動車チーフエンジニアの男性=当時(45)=について、豊田労働基準監督署は8日までに、長時間の残業などが原因として男性の労災を認め、申請していた遺族に通知した。(共同通信)
   
   

  あなたが主役 明るい職場と健康づくり/08年度全国労働衛生週間
   
厚生労働省は8日、2008年度の全国労働衛生週間実施要綱を発表した。「あなたが主役 明るい職場と健康づくり」をスローガンに、事業場での労働衛生意識の高揚と自主的な労働衛生管理活動の推進に取り組む。9月1日〜30日を準備期間、10月1日〜7日を本週間とする。
   
   

  外国人労働者の適正な雇用管理促進など要望/多文化共生推進協議会
   
群馬、静岡、愛知などの7県と名古屋市でつくる「多文化共生推進協議会」は9、10の両日、国に対して「外国人労働者の適正な雇用管理等の促進」など6項目を含む要望書を提出した。外国人研修・技能実習生については、受入機関と企業への監督強化、諸外国との社会保障協定締結による外国人の社会保険の加入促進などを提示。そのほか、外国人受入れの政策を総合的に担う「多文化共生社会推進本部」を内閣府に設置するよう求めている。
   
   

  10社の経営トップ、「仕事と生活の調和」で決意表明
   
厚生労働省は11日、「仕事と生活の調和推進モデル事業」に参加する企業各社の「トップ宣言」を発表した。今年4月に同事業のモデル企業に選定した大手10社の経営トップが、仕事と生活の調和の実現に向けた決意を表明。今年度に取り組む重点実施事項などをアピールしている。参加企業は、鹿島建設、キヤノン、住友商事、全日空、大和証券、高島屋、電通、日産自動車、日立製作所、三井化学の10社。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/07/h0711-1.html
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/sigoto-seikatu/index.html

▽「仕事と生活の調和推進モデル事業」参加企業10社決定/厚労省(4月)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/04/h0411-1.html
   
 
   

  国土交通省内に保育所設置を/冬柴国交相
   
冬柴国土交通相は15日の会見で、同省内に保育所の設置を検討する方針を明らかにした。国土交通省は他省庁に比べ女性職員の登用の取組みが遅れていると指摘。子育てがハンディキャップにならない環境整備が必要として、保育所を設置するとともに出退勤時間をずらせるフレックスタイムの導入も検討する。
   
   

  「はたらく母子家庭応援企業」10社を決定/厚労省
   
厚生労働省は14日、2008年度の「はたらく母子家庭応援企業」の表彰企業10社を発表した。札幌市の給食事業協働組合(1,137名)と鳴門市の医療法人(301名)以外はいずれも従業員300名以下の中小企業。選考にあたっては、母子家庭の母親の正社員数、平均勤続年数、子育てと両立可能な勤務時間・休暇制度の導入などが考慮された。
   
   

  07年度「母子家庭白書」をホームページ掲載/厚労省
   


厚生労働省は11日、2007年度の「母子家庭白書」(6月6日に閣議決定)をホームページに公開した。「母子家庭をめぐる状況」では、母子家庭の平均所得(約212万円/年)が一般世帯(約564万円)に比べて低いこと、母親の約85%が就業していることなどを紹介。「母親の就業に資する施策」では、就業支援、生活支援、経済的支援に関する施策内容を掲載している。
(報道発表資料) 
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/pdf/20080613.pdf

◇『ビジネス・レーバー・トレンド』2008年6月号
特集:仕事と子育ての両立−再就職、非正規雇用、母子家庭への支援−
http://www.jil.go.jp/kokunai/blt/bn/2008-06/index.html
◇労働政策研究報告書No.101『母子家庭の母への就業支援に関する研究』
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2008/0101.htm

   
   

  「介護の日」制定を検討/厚労省
   
厚生労働省では、介護に対する国民の理解と認識を深め、介護従事者や介護サービス利用者とその家族を支援するため、「介護の日」の制定を検討している。同省の検討会で決定した複数の候補日・名称に対するパブリックコメントを踏まえ、27日の「福祉人材フォーラム」で発表する。

(パブリックコメント/18日まで募集中)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=495080079&OBJCD=100495&GROUP=
   
   

  「景気足踏み」、前月の基調判断を維持/7月の月例経済報告
   
大田経済財政担当相は14日の関係閣僚会議に7月の月例経済報告を提出した。基調判断を「景気回復は足踏み状態にあるが、このところ一部に弱い動きがみられる」とし、前月の判断を据え置いた。雇用情勢についても、前月と同様の「厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる」とした。
   
   

  国家公務員からの苦情相談、1,175件/07年度、人事院まとめ
   
人事院は11日、2007年度に受け付けた国家公務員からの苦情相談の概要をまとめた。延べ相談件数は1,175件で前年度と比べ4.2%の減少。新規の苦情相談735件の内訳は、「転任、辞職等」が24.1%、「勤務時間、休暇等」が22.0%、「給与」が12.6%、「健康安全等」が12.5%、「パワハラ」が9.9%、「いじめ・嫌がらせ」が6.7%、などとなっている。
   
   

  県立病院で残業代不払い/山梨、労基署が是正勧告
   
山梨県立中央病院が勤務する医師約90人に対し、2007年度の残業代の一部を支払っていなかったとして、甲府労働基準監督署が是正勧告していたことが11日、分かった。同病院は「勤務実態を調査中で、不払いのあった医師には適正な残業代を支払いたい」としている。(共同通信)
   
   

  コジマに是正指導/メーカー販売員に直接命令
   
家電量販店コジマ(宇都宮市)が、メーカー側が店舗に派遣した「ヘルパー」と呼ばれる従業員に直接命令し、商品を販売させていたことが11日、分かった。大阪労働局は、派遣社員に業務を直接命じることを禁じた職業安定法に違反するとして是正指導した。(共同通信)
   
   

  不払い残業代は2億円/広島大病院、全額支給へ
   
広島大が大学病院職員の残業代を払っていなかったとして是正勧告を受けた問題で、不払い分は今年3月までの2年3カ月間で約1億9,000万円に上ることが11日、大学側の調査で分かった。広島大は退職者を含む271人に全額支給する(一部は支給済み)と発表。同日、広島中央労働基準監督署に報告書を提出した。(共同通信)