労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2008年9月
8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
 
 
【1】【2】
     
  行政  
     
  安心実現のための緊急総合対策を決定/政府
   
政府は8月29日、「安心実現のための緊急総合対策」を決定した。原油価格高騰や物価高の状況の中で、国民の安心・安全を実現するため(1)生活者の不安解消(2)「持続可能社会」への変革加速(3)新価格体系への移行と成長力強化、という3つの目標を設定。(1)の生活者の不安解消については、非正規雇用対策や子育て支援対策を打ち出し、労働者派遣制度の見直し、フリーターなど非正規労働者の常用化支援の拡大、「新待機児童ゼロ作戦」の重点的な実施、などを盛り込んでいる。
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaphoto/2008/08/29keizaitaisaku.html
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaitaisaku/kettei/080829kettei.pdf
▽連合事務局長談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2008/20080901_1220261854.html
▽日本経団連会長コメント
http://www.keidanren.or.jp/japanese/speech/comment/2008/0829.html
▽日本商工会議所会頭コメント
http://www.jcci.or.jp/nissyo/kaito/2008/com080829.html
▽経済同友会代表幹事発言
http://www.doyukai.or.jp/chairmansmsg/comment/2008/080829a.html
   
 
   

  福田首相が辞任表明/緊急記者会見で
   
福田首相は1日の緊急記者会見で、退陣する考えを表明した。昨年9月26日に首相に就任して以降、道路特定財源の一般財源化、消費者庁の設置法の取りまとめ、国民会議を通じた社会保障制度の抜本的な見直しなど、国民目線での改革に着手したと強調。首相は臨時国会に新体制で臨めるよう、自民党総裁選の実施を指示した。
▽連合事務局長談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2008/20080902_1220327021.html
▽全労連事務局長談話
http://www.zenroren.gr.jp/jp/opinion/2008/opinion080902.html
▽日本経団連会長コメント
http://www.keidanren.or.jp/japanese/speech/comment/2008/0901.html
▽日本商工会議所会頭コメント
http://www.jcci.or.jp/nissyo/kaito/2008/com080902.html
   
   

  労働者派遣制度の改正に向け「たたき台」/労政審分科会で厚労省
   
労働政策審議会職業安定分科会の労働力需給制度部会が8月28日開かれ、今後の労働者派遣制度の在り方の論点(たたき台)が事務局から示された。日雇い派遣については、30日以内の労働者派遣を原則禁止。ただし日雇い派遣が常態且つ労働者保護に問題のない業務については政令によりポジティブリスト化することを求めている。このほか、「グループ企業派遣」の人員を8割以下とすることなどを盛り込んだ。
   
   

  「ワーク・ライフ・バランス度」の自己評価、平均51点/内閣府調査
   
内閣府は2日、「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」の結果を発表した。それによると、「仕事優先」を理想とする人は2%に過ぎないが、現実には約半数が仕事を優先している。自分の「ワーク・ライフ・バランス度(100点満点)」を尋ねたところ、採点結果は平均51.2点。「ワーク・ライフ・バランスが実現された社会」に近づくための取組みとして、企業に対しては「無駄な業務・作業をなくす」、政府には「保育所など子育て支援の拡充」を求めている人が多い。
   
   

  保育所の待機児童数、5年ぶりの増加/厚労省まとめ
   
厚生労働省は8月28日、「保育所の状況等」を発表した。それによると、2008年4月1日時点の保育所の待機児童数は前年比1,624人増の1万9,550人で、5年ぶりの増加。保育所の定員は212万1,000人で、昨年と比べ1万5,000人増えている。また保育所を利用する児童の割合は0.7%増の21.0%だった。
   
   

  「男性の育児休業体験記」を募集/内閣府
   
内閣府は、男性の仕事と子育ての両立に関する意識啓発を促進するため、「男性の育児休業体験記」を10月17日まで募集している。内容は、育児休業の取得を決意したきっかけ、職場や妻とのやり取り、復帰後の仕事に与えた影響などについて綴ったもの。採用した体験記は、インターネット等により広く社会に発信するほか、内閣府及び関係省庁等の各種パンフレットや関連事業に活用する。
   
   

  「変えてみよう働き方 パパ!子育てしてますか?」/8都県市で取組み
   
首都圏の「8都県市」(1都3県4政令指定都市)では、2007年度から3カ年計画で「ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン」を実施している。08年度は「変えてみよう働き方 パパ!子育てしてますか?」をキャッチフレーズに、男性の子育て参加を促進。11月をキャンペーン月間とし、各企業・事業所に定時退社への協力を呼びかけるほか、アンケート調査を実施する。
   
   

  I種は「ゼネラリスト」II・III種は「スペシャリスト」志向/国家公務員
   
総務省は8月29日、「国家公務員の就労意向等に関する調査」の結果を公表した。公務員としてどのような働き方を希望するか尋ねたところ、I種では「様々な職務を経験したゼネラリスト」が41.6%と最多。一方、II種・III種では「専門分野の職務に特化したスペシャリスト」がそれぞれ44.6%、39.6%と最も高くなっている。
   
   

  労働基準監督官、女性の合格者数が過去最高/人事院
   
人事院が8月29日発表した2008年度国家公務員採用II種試験の合格者数は5,299人で、昨年度と比べ401人増加した。女性の割合は26.7%で昨年度(26.6%)とほぼ同じ。同日発表の労働基準監督官の合格者数は昨年度の131人から61人増えて192人。このうち女性の合格者は50人(26.0%)で、数・比率とも過去最高となっている。(国家公務員II種の合格者発表について)
(労働基準監督官の合格者発表について)
http://www.jinji.go.jp/kisya/0808/roukisaigo20.htm
   
   

  公務員のメンタルヘルス対策に2,200万円計上/人事院概算要求
   
人事院は8月29日、2009年度予算の概算要求をまとめた。新たに導入する国家公務員の人事評価の円滑な運用に向け、各府省・職員団体に対する苦情処理手続きなどの説明会の実施に約300万円を計上。この他に、公務員のメンタルヘルス対策に約2,200万円、高齢期雇用の推進に約1,400万円を要求している。
   
   

  自殺予防週間、全国でキャンペーン展開/9月10日〜16日
   
政府は9月10日の「世界自殺予防デー」に因み、毎年9月10日から16日までの1週間を「自殺予防週間」と定め、国・地方公共団体などの連携による自殺防止についての啓発活動を実施している。今年は9月14日に「WHO世界自殺予防デー」シンポジウムを東京で開催するほか、全国各地でキャンペーンを展開する予定。
▽「WHO世界自殺予防デー」シンポジウム/9月14日、東京で
http://www.lifelink.or.jp/hp/WHO_sympo_2008.html
▽「自殺防止!東京キャンペーン」/東京都が特別相談実施
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2008/08/20i8m200.htm
▽「自殺予防ダイヤル相談」/日本産業カウンセラー協会
http://www.counselor.or.jp/soudan/soudan.html
   
   

  4人に3人、社会保障制度に「不満」/内閣府特別世論調査
   
内閣府が4日発表した「社会保障制度に関する特別世論調査」の結果によると、社会保障制度に対して75.7%が「不満」と回答している。不満に感じている分野は、「年金制度」が69.7%でトップ。次いで「医療制度」56.4%、「介護制度」53.3%、「出産・育児支援制度」42.4%、「雇用支援策」41.3%の順となっている。
   
   

  「5つの安心プラン」を議論/社会保障国民会議
   
政府の社会保障国民会議は3日会合を開き、「5つの安心プラン」について議論した。連合の高木会長は、同プランの内容が従来の政策を踏襲するものでしかないと批判。国民の不安を払拭するためには、財政健全化のために社会保障費の伸びを抑制するという政府方針を根本から改めた上で、(1)希望する者全員の65歳までの雇用確保(2)介護労働者の処遇改善、などの実現に向け早急に施策を講じるべきだと訴えた。
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaphoto/2008/09/03syakaihosyou.html
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyoukokuminkaigi/kaisai/dai08/08gijisidai.html
   
 
   

  介護人材の離職原因と賃金の多面的把握・分析を/総務省勧告
   
総務省は5日、「介護保険事業等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」を公表した。介護サービス従事者の確保について、介護関連職種の有効求人倍率は2.16倍で全職業平均の2倍以上になっているが、介護サービス従事者の離職率は21.6%と高く、人材確保が困難な状況にあると指摘。同報告書は厚生労働省に対し、介護サービス従事者の確保・定着を図るため、離職原因や賃金の多面的把握・分析の実施、介護報酬の検討などを勧告している。
(勧告の概要)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080905_1.pdf
(結果報告書)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080905_1_3.html
   
   

  高齢者多数雇用事業所への固定資産税軽減など要望/厚労省
   
厚生労働省はこのほど、2009年度の税制改正の要望をとりまとめた。主な内容は、(1)高齢者を多数雇用する場合の機械等の割増償却制度及び課税の特例の創設(2)教育訓練費に係る税額控除制度の適用期限の延長(3)事業所内託児施設に係る法人税の優遇措置(割増償却)の延長(4)障害者を雇用する事業所等に係る税制上の特例措置の拡充等、など。
(要望の概要)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/08/h0829-5.html
   
   

  雇用・能力開発機構について議論/行政減量・効率化有識者会議
   
政府の行政減量・効率化有識者会議は3日に会合を開き、雇用・能力開発機構の法人存続の検討などについて議論した。事務局が同機構の存廃の検討に関して論点ペーパーを提出。「法人存廃の総合的判断」「法人業務の仕分け」「『私のしごと館』の存廃」について、それぞれの論点を示している。
(議事次第)
http://www.gyoukaku.go.jp/genryoukourituka/dai55/gijishidai.pdf
▽雇用・能力開発機構に関する要請/連合
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/rengonews/2008/20080902_1220339061.html
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/rengonews/2008/20080903_1220437699.html
▽雇用・能力開発機構の職業訓練機能の存続に関する要望/全国中央会
http://www2.chuokai.or.jp/hotinfo/20080901ehdo.html
   
   

  「少子高齢化の下での持続的成長と財政再建」に関する論文公表/内閣府
   
内閣府経済社会総合研究所はこのほど、2007年度に実施した「少子高齢化の下での持続的成長と財政再建に関する国際共同研究調査」の報告論文(英文)をホームページに公開した。「雇用区分別にみた人材マネジネントの実態と企業・個人への影響」「高齢者と女性の労働供給を増加させるための政策」などについて報告している。
   
   

  労災かくしの送検事例をHPに掲載/厚労省
   
厚生労働省は2日、「労災かくし」で送検した6つの事例をホームページに掲載した。2007年の「労災かくし」による検察庁への送検件数は140件。79件だった1998年以降、増加傾向にある。
   
   

  島根大で残業代不払い/200人に計4,400万円
   
島根大は4日、出雲労働基準監督署の指導で調査した結果、3月までの過去2年間で、医学部の職員198人に計約4,400万円の時間外労働手当の不払いがあったと発表した。今月17日に支払うという。(共同通信)
   
   

  小売・飲食チェーン店「管理監督者」の判断要素示す/厚労省
   
厚生労働省は9日、小売・飲食業等のチェーン店における店長等が労働基準法の「管理監督者」に該当するか否かの判断に当たっての特徴的要素をとりまとめ、都道府県労働局長あてに通達した。「職務内容、責任と権限」「勤務態様」「賃金等の待遇」について具体的な判断要素を明示。例えば、(1)パート・アルバイト等の採用・解雇に権限がない(2)遅刻・早退等により減給または人事考課で不利益な取扱いを受ける(3)時間単価に換算した賃金額が店舗所属のパート・アルバイト等の賃金額に満たない、場合などは管理監督者性を否定する重要な要素になるとしている。
   
   

  外国人労働者数33万8千人、派遣・請負就労者35.6%/厚労省まとめ
   
厚生労働省が8日発表した「外国人雇用状況の届出状況(速報)」によると、2008年6月末時点で外国人労働者を雇用している事業所数は全国で5万7,026カ所、雇用されている外国人労働者数は33万8,813人だった。出身国別でみると、中国が44.2%、ブラジルが20.9%、フィリピンが8.3%などの順。そのうち労働者派遣・請負業を行う事業所で就労している者の割合は35.6%となっている。 昨年10月に施行された改正雇用対策法は全ての事業主に外国人雇用状況の届出を義務付けており、施行前から雇用していた外国人についても経過措置として今年10月1日までに届け出る必要がある。

▽10月1日までに「外国人労働者の雇用状況」の届け出を/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin-koyou/index.html
   
   

  改正石綿健康被害救済法、12月1日に施行
   
政府は9日の閣議で改正石綿健康被害救済法を12月1日に施行すると決定した。改正法は医療費・療養手当の支給対象期間の拡大や、改正法施行後に認定申請せず死亡した人の遺族に対する特別遺族弔慰金の支給、などを定めている。
(厚労省サイト)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/h0908-2.html
(環境省サイト)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10153
▽改正石綿救済法が成立(2008年6月11日/共同通信)
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/gyousei/20080613.htm
   
 
   

  09年度各府省の機構・定員要求、158人の実質純減/総務省
   
総務省は9日、各府省から提出された2009年度の機構・定員等の要求状況をまとめた。増員が7,203人、減員が1万9,798人。減員には、社会保険庁廃止による年金事業の日本年金機構への移行に伴う減員1万2,437人が含まれており、これを除くと158人の純減要求となる。一方、労働関係では「フリーター等不安定就労者の就労支援体制の強化」「労働者派遣事業に係る指導監督体制の強化」などで増員を求めている。
   
   

  07年の公益法人数、前年比247の減少/総務省
   
総務省は9日、2008年度「公益法人に関する年次報告」を発表した。07年10月1日現在の公益法人は2万4,648で、前年に比べ247法人減少。社団法人と財団法人でほぼ2分しており、都道府県所管法人が全体の約7割を占めている。07年の新設法人は114、解散法人は361だった。
   
   

  223施設で石綿粉じん飛散の危険性/厚労省実態調査
   
厚生労働省は11日、同省が所管する公共施設の吹付けアスベスト等の使用実態調査の結果を公表した。それによると、「吹付けアスベスト等を使った場所が施設内にある」と回答したのは、1,335の病院、4,558の社会福祉施設等、278の公共職業能力開発施設等で、全国で6,000を超えている。このうちの223施設で石綿等の粉じんが飛散する危険性があるとしている。
   
   

  経産相、異例の賃上げ要請/財界は前向きな対応表明
   
二階俊博経済産業相は10日、日本経団連の御手洗冨士夫会長らと懇談し、物価上昇による消費の一段の低迷に歯止めをかけるため「賃上げを要請したい」と述べた。経産相が経済界に賃上げを公式の席上で求めるのは異例。これに対し御手洗会長は「(要請を)重く受け止めている。来年の春闘ではできるだけのことをしたい」と述べ、原材料価格高騰で収益悪化を懸念する経済界としても前向きに対応する姿勢を強調した。(共同通信)
   
   

  「規制改革推進のための3カ年計画」フォローアップ結果を公表
   
政府の規制改革会議は9日、昨年6月に閣議決定した「規制改革推進のための3カ年計画」のフォローアップ結果を公表した。2007年度中に改善措置を講ずるとした301の個別事項のうち、「措置済み」は179事項(59.5%)。「一部措置済み」の119事項を含め、298事項(99.0%)で措置が済んでいるとしている。雇用・労働関係については、(1)民間を活用した就職カウンセリング等の充実(2)労働者派遣での事前面接の解禁(3)労働契約法制の整備、などを取り上げている。
   
   

  9割の業務で「偽装請負」/全国の刑務所など
   
刑務所など全国72の刑事施設が2007年度に民間会社に請け負わせた計510の業務のうち、施設側が請負会社の従業員を直接指揮したり、勤務時間を決めたりしていたケースが9割以上の469業務であったことが法務省の調査で10日、分かった。雇用していない請負会社従業員を直接、労務管理することは労働者派遣法が禁じる「偽装請負」に当たり、法務省は改善を指導した。(共同通信)