労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2008年4月
3月 2月 1月
 
 
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  行政  
     
  「労働CSR」への企業の取り組み、成果の実感に至らぬケースも/厚労省
   
厚生労働省はこのほど、「労働に関するCSR推進研究会報告書」をまとめた。最低労働条件の遵守や高齢者・障害者の雇用といった労働分野で企業が果たすべき社会的責任を意味する「労働CSR」に取り組んだ成果を企業にたずねたところ、「従業員のモチベーション向上」、「優秀な人材確保・定着」が多く挙がる一方、約3割の企業で「特にない」と答えており、成果の実感に至らないケースも少なくない。
   
   

  「ソーシャルビジネス」担う人材の育成強化を/経産省
   
経済産業省の「ソーシャルビジネス研究会」はこのほど、報告書を公表した。同研究会は、社会的課題を解決することを目的に、ビジネスの手法を用いながら新しい社会的商品やサービスなどを創り出す活動の主体を「ソーシャルビジネス」と定義。その担い手となる人材の育成・強化のためには、大学・大学院などの専門的な教育の充実、成功した事業者の下での実地訓練が重要と指摘している。
   
   

  無断欠勤扱い、不当労働行為に該当せず/日酸TANAKA事件で中労委
   
全日本金属情報機器労働組合の支部に所属する組合員が労働委員会の調査・審問手続などに支部代表者・補佐人として出席するため、「病気その他やむを得ない事由」による欠勤届を提出したところ、会社(日酸TANAKA株式会社)がこれを認めず無断欠勤扱いにしたのは不当労働行為だなどとして救済の申し立てがあった事件で、中央労働委員会は3月25日に命令書を交付した。初審命令を一部変更し、申立ての全般について不当労働行為に当たらないとの判断を示している。
   
   

  個人代行店、労組法上の労働者と認める/ビクターサービスエンジニアリング事件
   
ビクターサービスエンジニアリング(浦安市)と委託契約を結ぶ個人代行店が労働組合を結成し、団体交渉を申し入れたところ、会社が「個人代行店は労働者に該当しない」として団交を拒んだのは不当労働行為だなどとして、救済申立てがあった事件で、中央労働委員会は3月25日に命令書を交付した。初審命令と同様に、個人代行店を労働組合法上の労働者と認め、会社の対応を不当労働行為とする判断などを示している。
   
   

  ベビーパウダーで石綿労災、東京・足立労基署が認定
   
時計用精密部品を加工する際にアスベスト(石綿)を含んだベビーパウダーを吸い込み中皮腫を発症したとして、1993年に死亡した東京の男性を、足立労働基準監督署が労災認定していたことが8日、分かった。認定は3月で、東京労働局は遺族に「ベビーパウダーによる石綿の労災認定は初」と説明したという。(共同通信)
   
   

  国民の4割、景気・物価・食糧が「悪い方向」と認識/内閣府調査
   
内閣府は14日、「社会意識に関する世論調査」の結果を公表した。現在の日本で「悪い方向に向かっている分野」を複数回答で尋ねたところ、「景気」をあげた人が43.4%と昨年1月の前回調査(21.1%)から倍増し、トップとなった。「物価」(14.6%→42.3%)、「食糧」(13.0%→40.9%)も約3倍に急増。調査は今年2月、全国の20歳以上の男女1万人を対象に実施。5,494人から回答を得た。
   
   

  「仕事と生活の調和推進モデル事業」参加企業を決定/厚労省
   
厚生労働省は11日、「仕事と生活の調和推進モデル事業」の参加企業10社を決定した。モデル企業の経営トップは今年7月にワーク・ライフ・バランスへの積極的な取り組みに向けて宣言を行い、来年2月をめどに具体策や目標などを盛り込んだ行動計画を策定する予定。厚生労働省も有識者による推進委員会を設置、必要な助言を行う。
   
   

  「介護労働者の確保・定着等に関する研究会」を設置/厚労省
   
厚生労働省は14日、「介護労働者の確保・定着等に関する研究会」を設置すると発表した。介護労働者の雇用管理の改善やハローワークなどの支援による人材の参入促進、安定的な人材の確保策などを検討。18日に初会合を開く。7月中旬に中間報告をとりまとめる予定。
   
   

  「住居喪失不安定就労者」の相談支援窓口を開設/厚労省
   
厚生労働省は15日、住居を失い寝泊まりのためにネットカフェなどを常連的に利用する「住居喪失不安定就労者」(「ネットカフェ難民」)に対する東京の相談支援窓口を25日に開設すると発表した。「ネットカフェ難民」の数は、同省が昨年実施した調査によると全国で5,400人。窓口では、資金貸付を含む生活面の支援や住宅支援、就労支援を行う。来月、愛知県や大阪府でも相談支援窓口を開設する。 

▽住居喪失不安定就労者などの実態に関する調査結果(2007年8月)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/08/h0828-1.html
   
   

  プリンスホテルを厳重注意、日教組宿泊拒否で港区
   
グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が、日教組の教育研究全国集会出席者らの宿泊を拒んだ問題で、港区は15日、ホテルを経営するプリンスホテル(東京都豊島区)に対し「旅館業法違反に当たる」として再発防止の徹底などを求め口頭で厳重注意した。同社は「港区に多大な迷惑をかけ、おわび申し上げる」との始末書を提出。(共同通信)

▽プリンスホテルの公表文書
http://www.princehotels.co.jp/kouhou/pdf/080415info.pdf
   
   

  シルバー人材センターの企画提案事業、181件を認定/厚労省
   
厚生労働省は16日、全国の「シルバー人材センター」から提案のあった181の事業を国の支援対象にすると発表した。地域のニーズや現場の創意工夫を取り入れた事業構想を全国各地のセンターから集め、一定の効果が見込まれる企画を国が支援するもので、08年度は「教育・子育て・介護・環境」を重点分野に指定。「空き店舗を活用した幼児の一時預かり」、「JAと連携した高齢者世帯への食堂事業」などの事業を認定している。
   
   

  「非正規社員の処遇改善などの議論を」/社会保障国民会議
   
政府の社会保障国民会議は16日、首相官邸で第3回会合を開いた。福田首相は非正規社員の増加に関して「誰もが将来について希望をもって働けるよう、処遇改善や能力開発、社会保険の適用拡大など議論していただきたい」と発言した。
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaphoto/2008/04/16syakaihosyou.html
(第3回会合・議事次第/社会保障国民会議)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyoukokuminkaigi/kaisai/dai03/03gijisidai.html
   
 
   

  鈴与系3社が「二重派遣」、東京労働局、是正を指導
   
総合物流会社「鈴与」(静岡市)のグループ3社が、使用者責任があいまいになるとして職業安定法が禁じる二重派遣の状態で偽装請負を続け、東京労働局が2月、3社を是正指導していたことが17日、分かった。(共同通信)
   
   

  「景気回復は足踏み状態」の基調判断を据え置き/4月の月例経済報告
   
大田経済財政担当相は18日の関係閣僚会議に4月の月例経済報告を提出した。「景気回復は、このところ足踏み状態にある」とした前月の基調判断を維持。雇用情勢についても、前月と同様に「厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる」とした。
   
   

  「景気回復は足踏み状態」の基調判断を据え置き/4月の月例経済報告
   
大田経済財政担当相は18日の関係閣僚会議に4月の月例経済報告を提出した。「景気回復は、このところ足踏み状態にある」とした前月の基調判断を維持。雇用情勢についても、前月と同様に「厳しさが残るなかで、改善に足踏みがみられる」とした。
   
   

  民間企業での公益通報者保護制度の普及促進に向け提言/内閣府研究会
   
内閣府の「民間企業における公益通報者保護制度その他法令遵守制度の整備推進に関する研究会」は16日、報告書をとりまとめた。民間企業で同制度の普及促進や実効性確保をはかるためには、制度に対する正確な理解、ネガティブなイメージや心理的抵抗感の払拭、経営者の意識改革、企業風土の改善が課題だと指摘。普及のための具体策や、政労使それぞれに求めれれる役割などを提言している。
   
   

  「新雇用戦略」提示、3年間の数値目標設定/経済財政諮問会議で厚労相
   
舛添厚生労働相は23日に開かれた政府の経済財政諮問会議で「新雇用戦略」を提示した。今後3年間の数値目標として、若年者を100万人正規雇用化することや、働きながら子育てできる環境の整備により団塊ジュニア世代(25〜44歳)の女性を最大で20万人、継続雇用の推進などにより60〜64歳の高齢者を100万人、それぞれ雇用を増やすことなどを掲げた。 同会議の有識者議員はこの戦略を具体的に進めるため、「多様で、かつ不利にならない勤務形態の整備」などを求める意見書を提出。福田首相は戦略の実行に「政府を挙げて取り組んでいく」との決意を表明した。
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/0423/report.html
(新雇用戦略/舛添厚労相提出資料)
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/0423/item4.pdf
(有識者議員意見書)
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/0423/item5.pdf
   
 
   

  キャリア・コンサルティング、各領域の能力要件を明確化/厚労省研究会
   
厚生労働省は25日、「キャリア・コンサルティング研究会」などの報告書を発表した。企業、教育機関各領域でのキャリアコンサルタントに求められる役割や能力を明記した上で、さらなる専門性向上と普及促進の課題を指摘している。また若年者向けのキャリア・コンサルティングについては、ニート支援およびアウトリーチ(訪問支援)を行う人材に係る能力要件などを盛り込んでいる。
   
   

  7割以上の企業、将来の労働力確保に懸念/財務省調査
   
財務省は23日、全国の企業780社を対象に「労働力確保の取り組み」をヒアリング調査した結果を発表した(額賀財務相が同日の経済財政諮問会議で報告)。それによると、7割以上の企業が将来の労働力確保に懸念を抱いており、その理由として「少子高齢化」や「自社が必要とする技術を持つ人材の採用が困難」などをあげている。
   
   

  「定年まで国家公務員として働きたい」が増加/人事院I種採用者調査
   
人事院は24日、国家公務員採用I種試験に合格して採用された新人職員らを対象に意識調査を行った結果を発表した。「国家公務員としていつまで働きたいと思うか」との問いに対し、「定年まで」と答えた人が42.3%と前回の2001年調査結果より7.8ポイント増加。一方、「条件が合えばいつでも転職を考えたい」は半減している。
   
   

  国家公務員I種試験の申込者、昨年比5.5%減少
   
人事院は24日、2008年度国家公務員採用I種試験の申込状況を発表した。申込者数は2万1,200人で、昨年度に比べ5.5%減少。女性の申込者の割合は30.5%と3割を超え、過去最高になった。採用予定者数は約590人で、申込者に対する倍率は約36倍。第1次試験は5月4日に実施する。
   
   

  東芝と組合員らが和解/共産党差別の紛争終結
   
共産党に加入していることなどを理由に東芝が東芝労働組合員12人を資格や役職、賃金で差別的に扱ったとして争っていた労使紛争は24日、東芝が和解金を支払い組合員の処遇を見直すことなどを条件に中労委で和解が成立した。(共同通信)
   
   

  名ばかり管理職と是正勧告/滋賀県立病院に労基署
   
滋賀県守山市の県立成人病センター(河野幸裕病院長)で、管理職の医師が、権限がないのに残業代が支払われない「名ばかり管理職」の状態に置かれているとして、大津労働基準監督署が労働基準法に基づく是正勧告をしていたことが23日、分かった。(共同通信)