労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2008年3月
2月 1月
 
 
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  労使  
     
  平均で昨年やや下回る7,040円/連合賃上げ要求集計
   
連合が2月29日に発表した2008年春季生活闘争の賃金改定の要求状況によると、平均方式による賃上げを求めている1,284組合(106万人)の平均額は7,040円(2.39%)となり、昨年同時期の実績7,086円、2.44%(1,600組合、107万人)を若干下回った。年間一時金の要求も昨年の5.35カ月に対し、今年は5.33カ月とやや減少した。こうした状況を踏まえ、高木剛会長は1日の決起集会で「満額勝ち取るしかない」と訴えた。
   
   

  「2年3,000円は取り切る」/基幹労連総決起集会
   
鉄鋼、造船重機、非鉄金属の労働組合で構成する基幹労連は1日、都内で「08中央総決起集会」を開き、約600人が参加した。内藤委員長は、「(2年で3,000円の)賃金改善は取り切る要求。世間と遜色ない水準を求めていこう」と春闘交渉の終盤に臨む決意を示した。
   
   

  自制的要求なので満額回答を/連合
   
連合(高木剛会長)は6日、都内で中央闘争委員会を開き、先行組合に設定している12〜15日の回答のヤマ場に向けて、「当面の方針(その4)」を確認した。高木会長は、「極めて自制的な要求なのだから、満額をめざして欲しい」と先行する大手組合に奮闘を呼びかけた。もうひとつの柱である長時間労働是正に向けた時間外割増率の引き上げについては、何らかの具体的な回答を求めるとの考えを打ち出している。
   
   

  賃上げ交渉本番を前に決起集会を開催/UIゼンセン同盟
   
UIゼンセン同盟は都内で5日、2008統一賃闘勝利中央総決起集会を開いた。落合会長は「あらゆる業種・業態に影響を及ぼすUIゼンセン同盟の賃金相場は、我々自身が作っていかなければならないし、そういう時期に来ている。今年こそ必ずやり遂げよう」――などと述べ、自動車、電機といった交渉リード役の動向に左右されず、主体的な相場形成をめざす考えを強調した。
   
   

  何がなんでも月例賃金の引き上げを/私鉄総連決起集会
   
私鉄やバスなどの労組で構成する私鉄総連は6日、都内で08年春闘の中央総決起集会を開いた。宮下委員長は「組合員とその家族のため、背水の陣で臨む。何がなんでも月例賃金の引き上げを取りに行こう」と呼びかけた。
   
   

  JC加盟大手労組に経営側が一斉回答/08春闘
   
2008年の春季生活闘争(春闘)は12日、金属労協(IMF・JC)に加盟する自動車、電機、鉄鋼、造船などの大手労組に対して、経営側が一斉に回答した。自動車では、トヨタ自動車が7,900円(賃金改善分1,000円、賃金制度維持分6,900円)、日産自動車が平均賃金改定額7,000円、ホンダが賃金改善分800円で回答。電機各社は1,000円の回答となっている(経営再建中の三洋電機は800円)。隔年で交渉する鉄鋼は1,500円程度、三菱重工などの造船重機は2,000円で回答。鉄鋼各社は休日の割増率を40%に引き上げる回答を示している。 IMF・JCは同日、戦術委員会を開催。各社の回答について「『人への投資』『家計への配分による内需拡大への波及』に一定の役割を果たしたものと判断する」との見解を確認した。
http://www.imf-jc.or.jp/
http://www.imf-jc.or.jp/08spring/kakunin/2008-7.htm
   
 
   

  日本人材派遣協会に「労働者派遣事業の適正な運営」など要請/連合
   
連合は11日、社団法人日本人材派遣協会に対して、労働者派遣事業の適正な運営と派遣労働者の保護について要請した。高木会長は「派遣労働者の置かれている状況や労働者派遣に対する社会の声を真摯に受け止め、加盟会社の法令遵守の徹底や、派遣労働者の雇用の安定と処遇改善に向けた活動を積極的に行っていただきたい」と訴えた。
   
   

  評議員会の次期議長に住友化学社長の米倉氏/日本経団連
   
日本経団連は10日、評議員会の次期議長に米倉弘昌・住友化学社長を内定したと発表した。新たに副議長に、野間口有・三菱電機会長、坂根正弘・小松製作所会長、原良也・大和証券グループ本社会長、西田厚聰・東芝社長、三浦惺・日本電信電話社長、宮原耕治・日本郵船社長が就く。5月28日の総会で正式に就任する。
   
   

  「家計の改善という役割は不十分」/連合会長、08春闘大手回答受け
   
08春季生活闘争(春闘)は12日、自動車、電機、鉄鋼など金属関係など大手メーカー組合に一斉に回答が示され、同日、金属労協(IMF・JC)や連合が記者会見した。金属労協の加藤裕治議長は、06年から復活させた賃上げの流れを継続させることを重視してきたため、「少しでも上向かせたかった。賃金の部分ではこれを果たすことができた」と評価。一方、連合の高木剛会長は、多くの組合が前年並みとなったこともあり、「家計の改善という社会的役割に十分こたえられたかというと残念さを感じる」なとど語った。

▽連合の春季生活闘争速報
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2008/sokuhou/index.html
▽IMF・JCサイト
http://www.imf-jc.or.jp/
   
   

  トヨタ前年同額の賃金改善1,000円、日産アップ、ホンダはダウン
   
自動車メーカー各社は12日、組合に対して一斉に回答し、 大手3社ではトヨタが前年同額の賃金改善1,000円(賃金制度維持分含め7,900円)を回答したほか、日産自動車が昨年を300円上回る1人当たりの賃金改定原資7,000円の満額回答、一方 ホンダは昨年を100円下回る賃金改善800円を回答した。また、マツダ、いすゞ、日野自動車、ヤマハが昨年を上回る賃金改善を回答するなどメーカー11社中5社が前年実績を上回った。
   
   

  多くが1,000円の水準改善を獲得/電機連合
   
いわゆるホワイトカラー層の賃金水準を2,000円以上引き上げることを統一要求に掲げた電機連合加盟の大手15組合が12日に受けた回答は、大半が1,000円の賃金改善に集中した。松下や東芝など12組合が1,000 円の賃金改善で妥結。昨年の春闘で遅れを取った日立も前年比200円増の1,000円で決着した。昨年要求しなかった三洋電機は800円の回答だった。多くの労組でベアに相当する賃金水準の改善を獲得したのが特徴だ。
   
   

  2年間1,500〜2,000円の賃金改善で妥結/鉄鋼、造船
   
鉄鋼や造船重機、非鉄金属の組合で構成する基幹労連は12日、総合組合の回答結果を集約した。2年間で概ね1,500〜2,000円の賃金改善で妥結している。基幹労連は「全体としては、組合が主張してきた『人への投資』につながるもの」との見解を示した。
   
   

  大手回答がブレーキに/JAM
   
金属機械メーカーを多く組織するJAMは、牽引役の大手各社の賃金改善の伸び悩みが影響して、苦しい交渉を余儀なくされている。11〜12日にかけて回答を引き出した先行組合の妥結結果は昨年実績並みにとどまり、2,000〜2,500円の賃上げ要求に対し、1,000円超えがやっとの情勢だ。
   
   

  「3年連続の賃上げを評価」/日本経団連会長
   
日本経団連の御手洗会長は12日の記者会見で、春季労使交渉の大手集中回答を受け、「収益環境は、原燃料価格の高騰、円高、米国経済の不振など、極めて厳しさを増している。そうした中、リード役となる自動車、電機において、3年連続の賃上げとなったことを評価したい」との見解を表明した。そのうえで、「賃金改善、雇用拡大の取り組みが消費の増加、内需の振興につながることを心から期待している」と語った。
   
   

  前年比で259円アップ/連合の第1回集計
   
連合は14日、08年春闘の第1回賃金改定集計結果を発表した。前年と比較可能な264組合の賃金改善額は、一人あたり平均6,401円(定期昇給分込み、加重平均)で、前年実績(6,142円)を259円上回った。高木会長は、「賃金の底上げのためには(これからの)中小の闘いが重要。未組織労働者への波及効果の点でも昨年を上回る成果を出して欲しい」などと訴えた。
   
   

  7年ぶりのベア実施600円で妥結/日本郵政、民営化後初の春闘で
   
日本郵政グループは13日、民営化後初の今春闘で、日本郵政グループ労働組合(JP労組、約22万人)に対し、前身の郵政事業庁・公社時代を含め7年ぶりとなるベア600円を回答し、合意した。
   
   

  NTTグループ6社の年間一時金は前年と同水準
   
NTTグループの労使交渉は13日に決着し、一時金についてはNTTドコモなど6社が昨年実績と同水準、業績好調のNTTコミュニケーションズが昨年を3万3,000円上回った一方、NTTデータは前年実績を下回った。
   
   

  関西電力など7社で500円の賃金改定/中部、北陸はゼロ回答
   
電力大手10社の労使交渉が13〜14日にかけて妥結した。関西電力など7社は昨年同額の平均500円の賃金改定で妥結したが、中部電力、北陸電力はゼロ回答で収束した。
   
   

  ベアゼロ回答も賃金改善を実現/私鉄大手の回答
   
私鉄総連に加盟する関東・関西の私鉄大手の賃上げ交渉は13日に決着した。経営側の多くが「ベースアップゼロ」の回答を示したものの、初任給の引き上げや賃金カーブの是正原資の確保、非正規労働者の時給増額などの賃金改善を獲得した。
   
   

  1,182円の賃金改善を獲得/有志共闘
   
UIゼンセン同盟やJAMなど連合に加盟する8産別で構成する「有志共闘」は14日、08年春闘の交渉状況を公表した。共闘に登録した単組のうち、平均賃上げ方式で妥結した44単組の賃金改善分(定期昇給相当分を除く)は、単純平均で1,182円(加重平均で1,060円)となり、前年実績(32単組で1,040円)を142円上回った。
   
   

  前年比139円減からのスタート/春闘共闘の回答状況
   
全労連などでつくる国民春闘共闘委員会は13日、08年春闘の回答状況を発表した。組合員1人あたりの平均賃上げ額は加重平均で5,855円、1.86%。前年同期に比べ額で10円増加したものの、率では0.08ポイントの減だった。単純平均は、前年同期比193円減(0.09ポイント減)の6,120円となっている。
   
   

  労組役員がヤミ専従/不正受給7.5億円自主返納へ、社保庁
   
社会保険庁の職員でつくる「全国社会保険職員労働組合」(全国社保労組)は17日、都内で記者会見し、前身の旧自治労国費評議会の役員が同庁の許可を得ないまま組合活動に専従し、同庁から不正に給与を受け取っていたことを明らかにした。ヤミ専従による給与の不正受給は1997年4月から2004年6月までで27人、総額約7億5,000万円に上るという。同労組は不正受給分を、同庁に自主返納する方針。(時事通信)

▽連合事務局長談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2008/20080317_1205716267.html
   
   

  地方支分部局の職員削減など盛り込む/日本経団連の道州制提言
   
日本経団連は18日、「道州制の導入に向けた第2次提言―中間とりまとめ」を発表した。「今すぐ着手すべき7つの改革」の中で、「地方支分部局の職員定数の大幅削減」を提言。地方支分部局で働く国家公務員については、配置転換や地方公共団体への転籍を進めるほか、地方公共団体で同様の事業が行われている場合は、さらに民間企業への転出を促す必要あると主張している。
   
   

  中堅・中小の賃金改善、前年実績を上回る/連合と金属労協などの集計
   
連合は21日、中小企業の労組で構成する「中小共闘センター」の08年春季生活闘争(春闘)の妥結状況をまとめた。月例賃金の平均引き上げ額(単純平均)は、定昇相当分を含めて5,782円で、昨年に比べ290円アップ。引き上げ率も2.22%と昨年を0.12ポイント上回った。一方、自動車、電機、鉄鋼など金属産業の労組でつくる金属労協(IMF・JC)も19日に中堅・中小登録組合の回答状況を明らかにした。賃金改善を獲得した88組合平均の賃金改善分は847円となっている。
   
   

  昨年を480円上回る6,930円/UIゼンセン同盟が中間集約
   
繊維や化学、流通、外食サービスなど幅広い産業を組織する民間最大産別のUIゼンセン同盟は19日、春季交渉の状況を公表した。それによると、統一闘争に参加する1,959組合中、同日までに回答を引き出したのは約300組合で、本部の妥結承認を得たのは179組合。このうち定昇などの昇給昇格制度が確立している171組合の集計で、単純平均の引き上げ額は昨年を480円上回る6,930円(2.50%)となっている。
   
   

  客室乗務員の全面委託化に反対/航空労組連絡会
   
パイロットや客室乗務員、整備士、地上職員など航空関係の労働組合でつくる「航空労組連絡会」は24日、衆議院第二議員会館で集会を開き、国土交通省航空局が3月末を目途に作業を進めている、客室乗務員の全面委託化を可能にする運用指針の改正について、「国民、利用者の安全輸送を守る立場から認められない」と強く反発する声明を採択した。
   
   

  非正規センター準備会を発足/全労連
   
全労連は19日、パートや臨時職員、派遣労働者など非正規労働者の要求実現や組織化をすするための拠点となる「非正規雇用労働者全国センター(仮称)」(略称:非正規センター)の準備会を立ち上げた。同センターは、全労連内のパートや派遣、ヘルパーなど4つの組織の運動を束ね、弁護士や医者、学者など幅広い市民と協力して運動を進める。
   
   

  外国人労働者の積極的な受け入れなど提言/経済同友会
   
経済同友会は27日、「日本の活性化と競争力強化に向けて―世界に開かれた日本の創造のために」と題する提言を発表した。国内外の「ヒト・モノ・カネ」の流れを円滑にすることで、グローバル化の利益を享受する必要があると指摘し、外国人労働者の積極的な受け入れを提唱。単純労働者については、就労・教育・年金・医療などの社会的な受け入れ態勢を整備するなどして、積極的な受け入れを推進すべきだと主張している。
   
   

  「政策提言活動を一層強化」/日商総会で岡村会頭
   
日本商工会議所は19日、都内で通常会員総会を開いた。岡村会頭はあいさつで「経済成長なくしてあらゆる改革は成功しない」との信念の下、その実現を図るための政策提言活動を一層強化していくと主張。具体的な課題として、中小企業の活性化や教育・人材育成、地域活性化などをあげた。