労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2006年3月
  1月                  
 
 
】【 】【 】【
     
  行政  
     
  石綿被害者救済の給付申請の受付開始
   
「石綿(アスベスト)による健康被害の救済に関する法律」(石綿救済新法)に基づく救済給付の申請の受け付けが20日始まった。労災補償の対象とならない健康被害者とその遺族への給付は独立行政法人環境再生保全機構や地方環境事務所などで、労災補償の権利が時効で消滅した労働者の遺族への給付は全国の労働基準監督署で、それぞれ申請を受け付けている。

▽独立行政法人環境再生保全機構
http://www.erca.go.jp/index.html
▽連合(事務局長談話)
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2006/20060320_1142820078.html
▽中皮腫・じん肺・アスベストセンター
http://www.asbestos-center.jp/

   
   

  へき地への医師派遣などを解禁/労働者派遣法の施行令改正
   
政府は17日、「労働者派遣法の施行令の一部を改正する政令」を公布した。産前産後休業、育児休業、介護休業中の医療関係労働者の業務を代替する場合や、へき地にある病院などで医業を行う場合の労働者派遣を解禁するもの。4月1日に施行される。
   
   

  一部を不当労働行為と認定/JR西(西労岡山脱退勧奨等)事件で中労委
   
JR西日本がJR西労の組合員に組合脱退を勧奨し、応じなかった組合員を転勤、転職させたとして、不当労働行為の救済申立てがあった事件で、中央労働委員会は15日、会社の行為の一部を組合への支配介入と認める内容の命令書を交付した。「人事上の不利益の示唆又は利益の誘導」などによる組合からの脱退勧奨、組合運営への支配介入の禁止を会社に命じている。
   
   

  組合の再審査申立てを棄却/上原学術研究所事件で中労委
   
財団法人上原学術研究所が検診事業を廃止し、北大阪合同労組の組合員4名を含む事業部全員の解雇などを通告したのは不当労働行為だとして救済の申立てがあった事件で、中央労働委員会は13日、組合からの再審査申立てを棄却する命令書を交付した。事業の廃止は財団の収支の悪化によるもので、組合員の排除を目的とした行為ではないなどとしている。
   
   

  国家公務員の「早出遅出勤務」の対象拡大/人事院
   
人事院は22日、育児・介護を行う国家公務員の始業・就業時間の繰り上げ・繰り下げ勤務を認める「早出遅出勤務」の対象範囲を拡大したと発表した。近年、下校時の小学生を狙う凶悪事件が多発していることを考慮し、学童保育に預けた小学生の子を迎えに行く時も利用できるようにした。
   
   

  職務発明の対価、約7割が「上限なし」/特許庁調査
   
特許庁は22日、2005年4月施行の新職務発明制度に対する企業の取り組み状況を調査した結果を発表した。新制度は、使用者と従業員の両者が納得する合理的な手続きを通して、職務発明への「相当な対価」の支払いについて定めるもの。企業の96%が新制度を認識、68%が対価の額を「上限なし」としている。
   
   

  「再挑戦可能な仕組み」、推進会議を設け検討/安倍長官表明
   
安倍官房長官は23日の記者会見で、「多様な機会のある社会に向けての推進会議」を設置すると発表した。関係省庁の局長級をメンバーとし、「多様な機会が与えられ、仮に失敗しても何度でも再挑戦が可能となる仕組み」を検討する。
   
   

  部次長の自殺は公務災害 佐野市、仕事兼務し過重
   
共同通信によると、栃木県佐野市の企画部次長と合併協議会事務局長を兼務していた篠崎勇さん=当時(59)=の自殺について、地方公務員災害補償基金栃木県支部は22日、仕事との因果関係を認め、公務災害と認定した。同基金(東京)は「事務局長の兼務など仕事の内容を吟味し、公務過重性があったと認めた」と理由を説明している。
   
   

  地方公務員給与、「国公準拠」の考え方の刷新を/総務省研究会
   
総務省は27日、「地方公務員の給与のあり方に関する研究会」の報告書を発表した。地方公務員の給与について、国家公務員に準じるという「国公準拠」の考え方を刷新し、地域の民間給与をより反映させるよう提案。年功重視から職務重視への給料表構造の転換など「給与構造の抜本改革」や人事委員会の機能強化なども求めている。

▽公務員労働組合連絡会地方公務員部会の見解
http://www.komu-rokyo.jp/info/rokyo/2006/2006rokyo_infoNo36.html
   
   

  両立支援に向けた企業の取り組みを紹介/厚労省・21世紀職業財団
   
厚生労働省と21世紀職業財団は4月1日に、仕事と生活の両立支援に関する企業の取り組みを紹介するサイト「両立支援のひろば」を公開する。企業の具体的取り組みや次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画などを掲載。3月17日現在で174社の事例を登録している。業種や企業規模、所在地別の検索や自社の取り組みの掲載も可能。
   
   

  「マザーズハローワーク」、4月からオープン/全国12の都市で
   
子育てをしながら仕事を探している人の早期就職を支援する「マザーズハローワーク」が、4月から全国12の都市でオープンする。キッズコーナーを設けるなど、子ども連れでも来所・相談しやすい環境を整備。求職者の希望やニーズ・状況に応じた就職の支援、担当者制の職業相談(予約制)、地方公共団体との連携による保育所の情報提供などを行う。
   
   

  東京圏の団塊世代、4割が地方都市での居住を希望/国土交通省調査
   
国土交通省は28日、3大都市圏に住む団塊世代(1947〜49年生まれ)の今後の住まいや暮らし方を調査した結果(「都市・地域レポート2006」)を発表した。東京圏在住者の4割が地方都市などへの移住または複数居住を希望。今後の生活で最も優先させたいことのトップは「家庭生活」で、「仕事」が2位、「趣味・余暇活動」が3位だった。
   
   

  欧米先進国、若年者の職業訓練を重視/厚労省・海外情勢報告
   
厚生労働省は30日、「2004〜05年海外情勢報告」を発表した。「諸外国における若年者雇用・能力開発対策」を特集し、米英独仏の取り組みなどを調査。それによると、若年失業率(15〜24歳)は各国とも10%を上回る水準にあり、仕事をせず教育も受けていない無業者が20〜24歳層では15%前後存在する。どの国も若年者の職業訓練を重視しており、学校教育過程の中での職場体験や失業者に対する就業経験プログラムを導入している。
   
   

  中高年女性の就業意欲、労働力率の高さに着目/05年版女性労働白書
   
厚生労働省は29日、2005年版の「働く女性の実情」(女性労働白書)を発表した。「団塊の世代」を含む45歳以上の中高年女性の就業実態や就業意識を整理・分析。この層の就業意欲と実際の労働力率の高さに着目し、「この層をいかに取り込むことができるかにより、我が国の経済社会の活力は違ってくる可能性がある」との見方を示した。再就職の援助や定年後の就業継続、仕事と介護の両立支援などを課題にあげている。
   
   

  国家公務員の企業への再就職、05年は64人/人事院まとめ
   
人事院は29日、国家公務員の営利企業への再就職状況(営利企業への就職の承認に関する年次報告)を国会と内閣に報告した。2005年に人事院の承認を受け、民間企業に再就職した課長相当職以上の職員と企業で役員に就いた職員の件数は66件(64人)で、前年より23件(22人)減少。府省別に見ると、財務省が23件と最も多く、国土交通省が10件で続いている。
   
   

  05年の官民人事交流、派遣・採用とも増加/人事院報告
   
人事院は29日、2005年の官民人事交流に関する年次報告を発表した。国の機関から民間企業への派遣は12人(3機関・12社)、民間企業から国の機関への採用は49人(9機関・39社)。前年と比べ、民間企業への派遣は5人、国の機関への採用では8人、それぞれ増加している。
   
   

  違法残業でクボタを送検/労基署、社員の脳梗塞で
   
共同通信によると、大手機械メーカー、クボタ(大阪市)が男性社員(39)に長時間にわたる違法な残業をさせたとして、東京労働局の上野労働基準監督署は30日、労働基準法(法定労働時間)違反の疑いで、法人としてのクボタと男性の管理監督責任者の部長(56)を東京地検に書類送検した。
   
   

  中皮腫で死亡のデンソー元従業員を労災認定
   
デンソー(刈谷市)は29日、中皮腫のため2003年に死亡した元従業員1名がアスベスト関連の疾患で労災認定されたと発表した。この元従業員は入社後約20年間、グループ会社の日本自動車部品総合研究所(西尾市)でエンジン関連の実験業務に従事した後、同社で勤務していた。
   
   

  人口減少下での「新しい成長」を/経産省の新経済成長戦略(中間まとめ)
   
二階経済産業相は29日の経済財政諮問会議で「新経済成長戦略」の「中間とりまとめ」を報告した。「国際競争力の強化」と「地域経済の活性化」を柱に据えた中長期的な経済活性化策を提起し、人口減少下での「新しい成長」をめざすとしている。施策が実行された場合、今後10年間で年率平均2.2%程度の実質GDP(国内総生産)、同2.5%程度の1人あたり実質GNI(国民総所得)の成長を実現できるという試算も示した。

▽経済財政諮問会議サイト
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/agenda.html
   
   

  統計センターのあり方を検討/総務省研究会
   
国勢調査の集計などを行う独立行政法人統計センター(総務省所管)の役割・業務のあり方について議論する研究会の初会合が29日開かれた。業務・組織の効率化に向けた問題点や課題を整理したうえで、市場化テスト・民間開放手法の活用策などを検討。6月を目途に報告をまとめる。