労働HOT NEWS:バローグループユニオン
 
労働HOT NEWSは、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の許可を得、「メール マガジン労働情報」内の記事から掲載しております。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構(URL:http://www.jil.go.jp/

 
■2006年2月
                   
 
 
】【 】【
     
  行政  
     
  改正均等法案要綱を労政審に諮問/厚労省
   
厚生労働省は1月27日、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案要綱」をとりまとめ、労働政策審議会に諮問した。改正均等法案は性差別禁止規定への強化、間接差別の禁止、妊娠・出産理由の不利益取扱い禁止の拡大など、改正労基法案は女性の坑内労働に関する規制緩和を盛り込んでいる。

▽連合サイト
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/seido/byoudou/shingi/no58.html
   
   

  中小企業の技能継承に支援策/労働政策審議会建議
   
労働政策審議会は1月27日、厚生労働大臣に対して「中小企業における技能の受け手となる人材の確保に係る支援」について建議した。技能継承の受け手となる人材のトライアル雇用の実施や、効果的な採用システムとして、事業協同組合などの団体による委託募集の活用などを提言している。厚労省は建議の趣旨を踏まえ、今通常国会に関連法案を提出する予定。
   
   

  06年度の年金支給額、0.3%引き下げ
   
厚生労働省は1月27日、2006年度の年金支給額について、05年平均の全国消費者物価指数(生鮮食品含む総合指数)の対前年比にあわせ、0.3%引き下げると発表した。年金支給額は前年の消費者物価が下落した場合、それにあわせて引き下げるよう法律で定められている。
   
   

  労災保険率の改定を答申/労働政策審議会
   
労働政策審議会は1月30日、労災保険率の改定などを内容とする「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」を妥当と認めると厚生労働大臣に答申した。改定の結果、労災保険率の平均は「1000分の7.3」から「1000分の7.0」へと0.03%下がる見込みで、事業主の保険料負担は約573億円減額される。労災保険率は過去3年間の災害率などを考慮して事業の種類ごとに決められる。
   
   

  高年齢者の「雇用確保措置」、300人以上規模の98%で導入見込み
   
厚生労働省は1月27日、改正高年齢者雇用安定法の施行に向けた企業の取り組み状況(1月1日現在)を発表した。年金支給開始年齢までの「高年齢者雇用確保措置」の導入が、今年4月1日から各企業に義務づけられる。300人以上規模でこの措置を「導入済み」の企業は23.7%で、「法施行時に導入予定」と合わせると、全体の97.9%に達している。
   
   

  「実習併用職業訓練」を創設/改正職業能力開発促進法案要綱
   
厚生労働省は1日、職業能力開発促進法と中小企業労働力確保法の改正法案要綱をとりまとめ、労働政策審議会に諮問した。OJTと座学を組み合わせた「実習併用職業訓練」の実施企業を支援する制度を創設し、若者に対して就労、就学に次ぐ「第三の選択肢」を提供することや、円滑な技能継承の促進に向けた対策などを盛り込んでいる。
   
   

  「行政減量・効率化有識者会議」が初会合
   
政府の「行政減量・効率化有識者会議」の初会合が1月31日に首相官邸で開かれた。昨年12月に閣議決定した「行政改革の重要方針」に基づき設置されたもので、独立行政法人の見直しや国の行政機関の定員純減に向けた業務の構造的な見直しなどを検討する。6月までに総人件費改革の最終報告をとりまとめ、政府の方針として決まるスケジュールとなっている。

▽国の行政機関の定員の純減に向けて(意見募集)/行政改革推進事務局
http://www.gyoukaku.go.jp/soujinkenhi/index.html
   
   

  「フイットネス産業」と「パン製造業」の能力評価基準を策定/厚労省
   

厚生労働省は1日、フィットネス産業とパン製造業でそれぞれ労働者の能力を客観的に評価する仕組みとなる「能力評価基準」を策定した。フィットネス産業は「インストラクション」、「店舗運営」、「営業・店舗開発」の3職種、パン製造業は「製造」と「販売」の2職種について、職務遂行に必要な職業能力や知識を4つのレベルに分けて設定している。

▽職業能力評価基準について/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/syokunou/hyoukakijun/index.html
○06年度「現代の名工(卓越した技能者)」の表彰受付の開始について
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syokunou/meikou/index.html
○全国安全週間(7月1日〜7日)のスローガン募集について/厚労省
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/02/tp0201-1.html
○厚生労働省行政効率化推進計画等の取組実績(2006年)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/dl/tp0623-1e.pdf

   
   

  組合側の再審査申立てを棄却/伏見織物加工(親睦会等)事件で中労委
   

伏見織物加工が労組委員長の解雇撤回などに関する団体交渉に応じないのは団交拒否及び支配介入だとして、京都−滋賀地域合同労組が救済を求めた事件で、中央労働委員会は1月25日、組合側の再審査申立てを棄却した。これまでの労働委員会命令や裁判所の判断により、委員長の解雇は確定しており、再度の申立てを認めることはできないなどとしている。

   
   

  不当労働行為に該当と判断/JR東日本(水戸動労不登用)事件で中労委
   

JR東日本が旧国鉄で運転士資格を取得した水戸動労の組合員15人を運転士にしないのは不当労働行為だとして、同労組が救済を求めた事件で、中央労働委員会は1月24日、会社の行為を不当労働行為に該当するとした初審判断を相当とする命令書を交付した。会社の行為は組合員に対する不利益取扱い、組合の弱体化を企図したものと認めざるを得ないとした。

   
   

  再審査申立てを棄却/レクトラ・ジャパン事件で中労委
   

レクトラ・ジャパン(大阪市)が組合員の解雇などをめぐる団交に「協議は尽くされた」として応じないのは不当労働行為だとして、管理職ユニオン・関西が救済を求めた事件で、中央労働委員会は1月24日、組合側の再審査申立てを棄却した。交渉の再開が有意義なものになることを期待できるような事情の変化は生じていない、などの判断を示している。

   
   

  次世代育成支援の行動計画、中小企業の届出件数で目標設定/兵庫労働局
   

兵庫労働局は1月31日、「中小企業次世代育成支援研究会」の提言を受け、県内中小企業(51〜300人規模)の一般事業主行動計画の届出件数を、2006年からの3年間で20%とする目標を設定した。また、同研究会は中小企業での行動計画策定を支援するため、「子育て中の社員が多い」など、各企業のケースに応じた行動計画のモデルを作成している。

   
   

  26の派遣事業所などを個別訪問指導/大阪労働局
   

大阪労働局は1月30日、「労働者派遣・請負適正化キャンペーン」(昨年10〜12月実施)の期間中に指導監督を行った結果を発表した。延べ163事業所に対して個別訪問指導を行ったところ、26の派遣事業所、22の派遣先事業所、10の請負事業所、11の請負発注者で問題点が発見され、指導を行っている。期間中には派遣労働者などから116件の相談も寄せられた。

   
   

  「石綿救済新法」が成立/労災補償対象外の健康被害者など救済
   

労災補償対象外の石綿(アスベスト)による健康被害者や遺族らの救済を目的とする「石綿による健康被害の救済に関する法律」と、被害防止のための改正大気汚染防止法など関連改正法が3日の参院本会議で可決、成立した。(独)環境再生保全機構が基準に基づき救済対象者を認定し、医療費などを支給。政府と地方公共団体、労災保険適用事業主などが資金を交付・拠出して石綿健康被害救済基金を設け、救済給付の費用に充てる。

▽石綿による健康被害の救済に関する法律案
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6752
▽石綿による健康被害防止のための大気汚染防止法改正案など
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6754
▽衆議院環境委員会附帯決議
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/20060208.htm
▽参議院環境委員会附帯決議
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/164/f073_020301.pdf
▽連合事務局長談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2006/20060206_1139188438.html
▽全労連事務局長談話
http://www.zenroren.gr.jp/jp/opinion/2006/danwa20060203.html

   
   

  「今後の労働時間法制の在り方」を労政審に諮問/厚労省
   

厚生労働省は8日、「今後の労働時間法制の在り方」についての検討を労働政策審議会に諮問した。「今後の労働時間制度に関する研究会」が1月27日に「労働時間制度全体について検討を加え、必要な見直しをすることが必要」とする報告書をとりまとめたのを踏まえたもの。報告書は「新しい自律的な労働時間制度」の導入などを求めている。

   
   

  改正均等法案要綱などを「おおむね妥当」と答申/労働政策審議会
   

労働政策審議会は7日、男女雇用機会均等法と労働基準法の改正法案要綱を「おおむね妥当と認める」と厚生労働大臣に答申した。労働者側委員から「間接差別基準は限定列挙ではなく例示列挙にすべき」、使用者側委員から「間接差別概念の導入について懸念がある」との意見が示されたことを付記している。厚労省では両改正法案を今通常国会に提出する予定。

   
   

  「ワンモアライフ勤労者ボランティア賞」を決定/厚労省
   

厚生労働省は6日、地域でボランティア活動を行う勤労者や企業、団体などを表彰する「ワンモアライフ勤労者ボランティア賞」を発表した。青少年に職業体験の場を提供し、よりよいまちづくりを目指す「なかしべつ青少年体験活動サポートシステム」、全店舗で地域貢献活動やボランティア活動に参加する「きのくに信用金庫」(和歌山県)などが選ばれている。

   
   

  石綿による疾病の労災認定基準を緩和/厚労省
   

厚生労働省は9日、石綿(アスベスト)による疾病の労災認定基準を緩和した。中皮腫の患者はこれまで、石綿肺の所見が得られない場合、胸膜プラーク、石綿小体又は石綿繊維が認められるとの医学的所見が必要だったが、中皮腫の確定診断があれば認定する。肺がんについては、石綿小体又は石綿繊維量が一定量以上認められた場合、石綿ばく露作業への従事期間が10年未満でも認定。びまん性胸膜肥厚についての認定基準も示した。

   
   

  「社会人基礎力」の育成を提言/経産省研究会
   


経済産業省は8日、「社会人基礎力に関する研究会」の報告書を発表した。「組織や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力」を「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」で構成する「社会人基礎力」と定義し、産学連携を通じた育成・評価のあり方を検討。企業、学校、政府の取り組みを提言している。

   
   

  大学の進路支援体制、理工系で低い満足度/経産省調査
   


経済産業省がこのほど発表した大学生の進路選択に関する調査結果によると、大学に対する理工系学生の満足度は、進路支援体制で34.0%、教員指導で45.0%にとどまり、他の系統の学生より低い。調査結果を受け、同省では理工系大学の進路支援体制の拡充や指導内容の見直し、教員の指導力向上などを求めている。

   
   

  職業能力開発促進法などの改正法案要綱を妥当と答申/労政審
   


労働政策審議会は9日、職業能力開発促進法と中小企業労働力確保法の改正法案要綱について「妥当と認める」と厚生労働大臣に答申した。主な内容は「実習併用型職業訓練の創設など若者支援の強化」や「円滑な技能継承の促進」など。厚労省では答申に基づき、今通常国会に両改正法案を提出する予定。

   
   

  削減対象に7分野追加/行政減量・効率化有識者会議
   


政府の行政減量・効率化有識者会議が8日開かれ、労災保険や登記、気象庁など7分野を人員削減の検討対象に追加した。前回の会議であげられたハローワークや社会保険庁、行刑施設など8分野とあわせ、対象は15分野となっている。

   
   

  米軍基地従業員を労災認定/アスベストで沖縄初
   


共同通信によると、沖縄県内の米軍基地で勤務し2001年に肺がんで死亡した同県糸満市の安谷屋昇さん=当時(65)について、那覇労働基準監督署はアスベスト(石綿)との関係を認め労災と認定した。遺族らが9日会見して明らかにした。

   
   

  「行政改革推進法案」の概要を了承/政府の推進本部
   


政府の行政改革推進本部は10日、3月上旬に国会提出を予定している「行政改革推進法案(仮称)」の作成方針(法律案の概要)を了承した。昨年末に閣議決定した「行政改革の重要方針」に基づき、「政策金融改革」「独立行政法人の見直し」「特別会計改革」「総人件費改革」などを重点分野に、改革の基本方針を示している。

   
   

  「市場化テスト法案」を閣議決定/政府
   


政府は10日、「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律案 (市場化テスト法案)」を閣議決定し、国会に提出した。官民競争入札などを導入することで、公共サービスの質の維持向上、経費の削減を図るのが目的。民間事業者が落札した場合、国は公務員の配置転換などの措置を講じるよう努めるとしている。